日経平均は290円高と大幅に4日続伸し高値引け、2カ月ぶり2万8000円台を回復=8日後場

 8日後場の日経平均株価は前日比290円34銭高の2万8234円29銭と大幅に4営業日続伸し、高値で引けた。2万8000円台回復は3月30日(終値は2万8027円25銭)以来約2カ月ぶり。朝方は、米長期金利の上昇一服を背景に7日の米国株式が続伸した流れを受け、買いが先行した。円安・ドル高も支えとなり、いったん2万8200円台に乗せた。その後、時間外取引での米株価指数先物安もあって伸び悩む場面もあったが、買い気は根強く盛り返し、大引けにかけて強調子となった。

 東証プライムの出来高は13億38万株、売買代金は3兆101億円。騰落銘柄数は値上がり1413銘柄、値下がり356銘柄、変わらず69銘柄。

 市場からは「円安による輸出関連株への評価とともに、参院選(投開票は7月10日見込み)を控えるなか、選挙に向けてアウトパフォームする傾向がある点も注目される。もっとも、先行きは不透明でベアマーケットラリー(弱気相場での一時的上昇)にすぎないとの見方もある」(外資系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が上昇。住友不<8830.T>、三井不<8801.T>、三菱地所<8802.T>などの不動産株も高い。伊藤忠<8001.T>、三菱商<8058.T>、三井物産<8031.T>などの卸売株や、ダイキン<6367.T>、IHI<7013.T>、三菱重工<7011.T>などの機械株も堅調。第一三共<4568.T>、中外薬<4519.T>、小野薬<4528.T>などの医薬品株も買われた。LIXIL<5938.T>、リンナイ<5947.T>などの金属製品株や、東電力HD<9501.T>、大阪ガス<9532.T>、レノバ<9519.T>などの電気ガス株も引き締まった。JPX<8697.T>、オリックス<8591.T>などのその他金融株も値を上げた。

 半面、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株が軟調。第一生命HD<8750.T>、T&DHD<8795.T>、MS&AD<8725.T>などの保険株や、三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、みずほ<8411.T>などの銀行株も売られた。日本製鉄<5401.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株も安い。

 個別では、シルバーライフ<9262.T>、日揮HD<1963.T>、邦ガス<9533.T>、ネクシィーズ<4346.T>、ギフティ<4449.T>などの上げが目立った。半面、IRJHD<6035.T>がストップ安となり、日農薬<4997.T>、T&Gニーズ<4331.T>、エムアップH<3661.T>、フロンティM<7038.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、29業種が上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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