日経平均は303円安と大幅に4日続落、FOMC前に持ち高調整売り、債先急落で株先売りも=15日後場

 15日後場の日経平均株価は前日比303円70銭安の2万6326円16銭と大幅に4営業日続落。心理的なフシ目となる2万6500円を割り込み、5月12日(終値2万5748円72銭)以来約1カ月ぶりの安値水準となる。

 朝方は、売りが先行した。現地15日にFOMC(米連邦公開市場委員会)の結果発表を控える中、積極的な利上げへの警戒感は根強く、14日のNYダウの連日年初来安値更新が重しとなり、弱含んで始まった。いったん上げに転じる場面もあったが、買いは続かず、再び軟化。先物売りを交えて下げ幅を広げ、後場終盤には2万6321円68銭(前日比308円18銭安)まで下落した。FOMCを前に持ち高調整売りが続き、債券先物の急落(一時ダイナミック・サーキット・ブレーカー<即時約定可能値幅制度>発動)を受け、株価指数先物売りを誘った。

 東証プライムの出来高は12億2653万株、売買代金は2兆7623億円。騰落銘柄数は値上がり257銘柄、値下がり1545銘柄、変わらず36銘柄。

 市場からは「FOMCを控え、ポジションを落としているところに債券先物が急落し、一段安につながった。いずれにしろFOMCの結果次第だが、通過後に相場が落ち着くかどうかは不透明だ」(外資系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、ENEOS<5020.T>、出光興産<5019.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株や、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株が下落。東ガス<9531.T>、大阪ガス<9532.T>、Jパワー<9513.T>などの電気ガス株も安い。ダイキン<6367.T>、三菱重工<7011.T>、日立造<7004.T>などの機械株や、HOYA<7741.T>、ニコン<7731.T>、テルモ<4543.T>などの精密株も軟調。三菱商<8058.T>、三井物産<8031.T>、住友商<8053.T>などの卸売株も売られ、日本製鉄<5401.T>、神戸鋼<5406.T>、JFE<5411.T>などの鉄鋼株や、住友鉱<5713.T>、大阪チタ<5726.T>、邦チタ<5727.T>などの非鉄金属株も値を下げた。

 半面、王子HD<3861.T>、北越コーポ<3865.T>、レンゴー<3941.T>などのパルプ紙株が堅調。三菱UFJ<8306.T>、千葉銀行<8331.T>、ゆうちょ銀行<7182.T>などの銀行株や、大和証G<8601.T>、野村<8604.T>などの証券商品先物株も買われた。郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株もしっかり。

 個別では、MSOL<7033.T>がストップ安となり、パーク24<4666.T>、プロレドP<7034.T>、豊和工<6203.T>、JTEC<3446.T>などの下げも目立った。半面、ヤーマン<6630.T>、ブラス<2424.T>、関西ペイント<4613.T>、IWI<4847.T>、アトラエ<6194.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、29業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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