日経平均は379円高と大幅続伸、欧米株高を受け買い先行、中国の政策期待も支え=8日前場

 8日前場の日経平均株価は前日比379円29銭高の2万6869円82銭と大幅続伸。朝方は、7日の欧米株高を受け、買いが先行した。いったん伸び悩む場面もあったが、景気敏感株中心に堅調で、先物買いを交えて盛り返し、前場終盤には2万6881円75銭(前日比391円22銭高)まで上昇した。米ブルームバーグ通信が7日、「中国財政省は地方政府に対して7-12月(下期)に1兆5000億元(約30兆円)相当の特別債発行を許可することを検討している。景気てこ入れを目指しインフラ投資を加速させる」と報じ、中国の政策期待も支えとして意識された。

 東証プライムの出来高は6億3235万株、売買代金は1兆5791億円。騰落銘柄数は値上がり1574銘柄、値下がり207銘柄、変わらず57銘柄。

 市場からは「きょうは指数連動型ETF(上場投資信託)の分配金捻出売りが観測されているが、その割りには相場は強い。中国の景気対策ニュースがフォローになっている。景気敏感株が高く、半導体株も出直り、指数は上がりやすくなり、買い戻しも続いている。ただ、ここから上の価格帯は戻り売りが出やすい」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>などの海運株が上昇。住友鉱<5713.T>、大阪チタ<5726.T>、三菱マテリアル<5711.T>などの非鉄金属株や、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も高い。日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株や、三菱重工<7011.T>、日立建機<6305.T>、クボタ<6326.T>などの機械株も堅調。三菱商<8058.T>、三井物産<8031.T>、丸紅<8002.T>などの卸売株や、日産自<7201.T>、トヨタ<7203.T>、ホンダ<7267.T>などの輸送用機器株も値を上げた。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株も引き締まり、東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>、TDK<6762.T>などの電機株も買われた。

 半面、味の素<2802.T>、明治HD<2269.T>、キユーピー<2809.T>、山崎パン<2212.T>などの食料品株が軟調。

 個別では、大有機化<4187.T>、MSOL<7033.T>、UNEXTH<9418.T>、ギフティ<4449.T>、BEENOS<3328.T>などの上げが目立った。半面、SHIFT<3697.T>、オンワードHD<8016.T>、4CHD<8008.T>、アスクル<2678.T>、Wスコープ<6619.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、32業種が上昇した。

提供:モーニングスター社

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