日経平均は398円安と大幅反落、米中緊張警戒で一時460円超安、売り一巡後の戻り鈍い=2日後場

 2日後場の日経平均株価は前日比398円62銭安の2万7594円73銭と大幅反落。朝方は、1日の米国株式市場で、主要3指数が4営業日ぶりに反落した流れを受け、売りが先行した。円高進行も輸出関連株の重しとなった。ペロシ米下院議長が2日に台湾を訪問する見通しだと伝わり、米中の緊張が高まるとの警戒感からリスク回避の動きが強まり、前場終盤には2万7530円60銭(前日比462円75銭安)まで下落した。一巡後は下げ渋ったが、戻りは鈍く、大引けかけて2万7600円近辺で停滞した。

 東証プライムの出来高は11億6086万株、売買代金は2兆8232億円。騰落銘柄数は値上がり190銘柄、値下がり1620銘柄、変わらず28銘柄。

 市場からは「ロシア・ウクライナ問題が尾を引くなか、米中情勢の悪化懸念が浮上し、円高が響くとともにリスク回避の動きが広がった。日経平均は200日線を維持しているが、TOPIX(東証株価指数)は割り込んでおり、上値の重さを印象付けている」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、小野薬<4528.T>、第一三共<4568.T>、中外薬<4519.T>などの医薬品株が下落。ダイキン<6367.T>、三菱重工<7011.T>、クボタ<6326.T>などの機械株や、オリンパス<7733.T>、HOYA<7741.T>、テルモ<4543.T>などの精密株も売られた。三井物産<8031.T>、伊藤忠<8001.T>、住友商<8053.T>などの卸売株も軟調。INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、ENEOS<5020.T>、コスモエネH<5021.T>、出光興産<5019.T>などの石油石炭製品株も値を下げた。住友鉱<5713.T>、DOWA<5714.T>、東邦鉛<5707.T>などの非鉄金属株や、バンナム<7832.T>、アシックス<7936.T>、凸版<7911.T>などのその他製品株もさえない。

 半面、海運株では、ユナイテド海<9110.T>、飯野海<9119.T>が上昇し、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>もしっかり。

 個別では、JSR<4185.T>がストップ安となり、丸和運輸機関<9090.T>、日野自<7205.T>、インフォMT<2492.T>、キッセイ薬<4547.T>などの下げも目立った。半面、大塚商会<4768.T>、TDK<6762.T>、エンプラス<6961.T>、本多通信<6826.T>(監理)、松風<7979.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、32業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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