伊藤園、抹茶の継続摂取で睡眠の質向上と社会的認知機能の改善を確認

株式

2022/8/4 15:36

 伊藤園<2593.T>は3日、筑波大学発ベンチャーのMCBI(茨城県つくば市)と共同で、認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)と主観的認知機能低下(SCD)の高齢者を対象にした臨床試験「抹茶の認知機能低下抑制効果を評価する試験」を実施し、抹茶を継続摂取することで睡眠の質向上と、社会的認知機能の改善を確認したと発表した。

 60歳から85歳の高齢者を中心とした939名を募集し、認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)およびプレクリニカル期にあたる主観的認知機能低下(SCD)と診断された99名の試験参加者を対象に、抹茶の長期摂取による認知機能などへの影響を、二重盲検プラセボ対照ランダム化比較試験により検証。

 睡眠の質をピッツバーグ睡眠質問票(PSQI)を用いて評価した結果、抹茶群でPSQIスコアが低下し、睡眠の質が向上する傾向が示されたという。また認知機能に関しては、認知症やMCIのスクリーニング等に用いられる神経心理学的検査での得点で、抹茶群とプラセボ群の間に差はみられなかったが、コグニトラックス検査による認知機能の領域別の評価では、抹茶群はプラセボ群に比較して、表情認知テストで表される社会的認知、具体的には顔表情からの感情知覚の精度が有意に改善することが確認されたとしている。

 4日の終値は、前日比180円安の6090円。

提供:モーニングスター社

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