<新興国eye>住友電装、カンボジアのプノンペン経済特区に新工場

新興国

2022/8/12 15:46

 ロイヤルグループ・プノンペン経済特区社は、住友電気工業<5802.T>傘下の住友電装のカンボジア現地法人Sumi (Cambodia) Wiring System社の新工場が7月に完成したと発表しました。新工場は、経済特区社が住友電装の要望に応じて建設し、同社にレンタルする方式です。新工場は、3万1000平方メートルの広さで、今後1000人~1500人程度の労働者を新規雇用する予定とのことです。

 住友電装は、自動車用ワイヤーハーネス(組立配線)を製造する世界でも有数のメーカーです。最近の自動車は、エンジンもコンピューター制御であり、パワーウインドウなど様々なところが電動となっています。このため、一般の乗用車で、1台当たりの電線の延長は、3000メートルから4000メートルに達します。プノンペン経済特区の工場では、電線を切断、両端に端子を付け、さらにこれを組み立てて、自動車工場で簡単に配線できるようにしたワイヤーハーネスを製造しています。同社は、12年4月からプノンペン経済特区の工場で製造を開始し、現在約4700人の労働者を雇用しています。

 カンボジア進出のメリットである相対的な低賃金と南部経済回廊による周辺国との連結性を最も活用できるのは、同社のような労働集約型部品産業であると言えます。カンボジアにとっても、こうした質の高い日系企業の進出によって、雇用創出や輸出拡大、輸出品目の多様化等の多くの効果が発現してきています。住友電装は日系企業とカンボジアのWin-Win関係の典型的な成功例であり、今後もさらに発展していくことが大いに期待されます。

【筆者:鈴木博】

1959年東京生まれ。東京大学経済学部卒。82年から、政府系金融機関の海外経済協力基金(OECF)、国際協力銀行(JBIC)、国際協力機構(JICA)などで、政府開発援助(円借款)業務に長年携わる。2007年からカンボジア経済財政省・上席顧問エコノミスト。09年カンボジア政府よりサハメトレイ勲章受章。10年よりカンボジア総合研究所CEO/チーフエコノミストとして、カンボジアと日本企業のWin-Winを目指して経済調査、情報提供など行っている。

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提供:モーニングスター社

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