【上海IPO】15日は3社が公募開始、中信科移動通信技術は7億8631万株発行予定

サーチナ

中国株

2022/9/15 9:18

 上海証券取引所では9月15日、メインボードへの上場を目指す上海紫燕食品(603057/上海)、科創板への上場を目指す中信科移動通信技術(688387/上海)、上海驕成超声波技術(688392/上海)の3社が新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。

 上海紫燕食品は4200万株を発行予定で、公募価格15.15元。2000年設立の民営企業で、20年に株式会社化した。鶏、アヒル、牛、豚、野菜、水産品、豆製品を五香粉などの香辛料と塩水または醤油で煮込んだ「滷製食品」の生産企業であり、「紫燕」ブランドで華東地域を中心として広く知られている。各地方の風味に合わせた数百種類の製品を生産しており、全国5300の店舗で販売されている。2020年の中国国内滷製食品市場の小売ベースシェアは1.6%前後となっており、業務規模は業界の上位に位置する。

 21年12月期の売上高は30億9209万元(前期比18.34%増)、純利益は3億1980万元(同10.55%減)。22年1〜6月期の売上高は16億3711万元(前年同期比16.52%増)、親会社の株主に帰属する純利益は9331万元(同27.16%減)。

 中信科移動通信技術は7億8631万株を発行予定で、公募価格は6.05元。1998年設立に武漢虹信通信技術有限責任公司として設立し、2020年に国有企業の中国信息通信科技集団参加に入って中信科移動通信技術有限公司となり、21年に株式会社した。移動通信の国際規格制定、重要技術の開発および産業化を手掛け、大手通信プロバイダーなどに移動通信ネットワーク設備の提供、移動通信技術サービスの提供を主業務としている。第3世代移動通信国際規格のTD−SCDMA、第4世代規格のTD−LTEの規格制定を主導し、第5世代(5G)移動通信技術の規格制定、産業化をリードしてきた。

 2021年12月期の売上高は56億6555万元(前期比25.15%増)、純損益は11億7421万元の赤字(同32.91%の損失減)。22年1〜6月期の売上高は26億4580万元(前期比81.62%増)、純損益は1億8446万元の赤字(前期比70.95%の損失減)。

 上海驕成超声波技術は2050万株を発行予定で、公募価格は71.18元。2007年設立の民営企業で、21年に株式会社化した。超音波溶接、裁断設備を中心とする超音波設備および部品の開発、設計、生産、販売を主業務とし、新エネルギー車向け動力電池製造分野の自動化ソリューションプランの提供も行っている。超音波設備製品は動力電池のほか、ゴムタイヤ、不織布、自動車用ワイヤーハーネス、パワー半導体などの製造分野に用いられており、寧徳時代やBYDをはじめとする国内外の著名メーカーを顧客に持つ。

 2021年12月期の売上高は3億7063万元(前期比40.10%増)、純利益は7282万元(同16.51%減)。22年1〜6月期の売上高は2億4528万元(前年同期比33.82%増)、純利益は5315万元(同46.67%増)。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)

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