【中国本土IPO】12日は深セン・上海で2社が上場、ハルピン国鉄科技集団は初値が公開価格を31.44%下回る

サーチナ

中国株

2022/10/13 9:14

 中国本土の株式市場では10月12日、深セン創業板で深セン市美好創億医療科技(301363/深セン)が、上海科創板でハルピン国鉄科技集団(688459/上海)がそれぞれ新規上場した。

 深セン市美好創億医療科技(301363/深セン)は公開価格30.66元に対し、初値は15.79%高い35.50元だった。終値は同20.74%高の27.02%だった。

 同社は2010年設立の民営企業で、19年に株式会社化した。家庭用呼吸装置、人工内耳インプラント部品など医療機器精密部品や製品の設計、開発、販売を主業務としている。ジョンソン・エンド・ジョンソン、シーメンス、アボット・ラボラトリーズ、GNリサウンドなどの大手医薬品、医療機器メーカーに対して製品やサービスを提供する。21年12月期の売上高は11億3744万元(前期比28.10%増)、純利益は3億1010万元(同20.21%増)。22年1〜6月期の売上高は6億7399万元(前年同期比32.67%増)、純利益は1億8569万元(同40.00%増)。

 新規上場に伴い調達予定の10億元(約204億円)は、呼吸器系歯科診療設備および呼吸健康ビッグデータ管理クラウドプラットフォーム研究開発・生産プロジェクトに用いる。

 ハルピン国鉄科技集団(688459/上海)は公開価格13.58元に対し、初値は31.44%低い9.31元だった。終値は同30.34%安の9.46元だった。

 同社は1996年設立のハルピン威克科技有限公司を前身とし、2017年にハルピン鉄路科研所科技有限公司となり、21年に株式会社化して現社名となった。軌道交通の安全モニタリング検査、鉄道向け情報化・スマート設備の提供を主業務としている。多くの軌道交通モニタリング検査システムで業界1位のシェアを獲得しており、中でも線路脇音響検出システム(TADS)では約90%のシェアを誇る。21年12月期の売上高は8億7175万元(前期比8.77%増)、純利益は1億1782万元(同8.85%増)。22年1〜6月期の売上高は1億8489万元(前年同期比7.92%増)、純損益は298万元の赤字(同74.16%の損失減)。

 新規上場に伴い調達予定の6億4356万元(約131億円)は、約53%の3億3824万元を国鉄印務有限公司の100%株式取得に、約18%の1億1833万元を赤外線探査機研究開発・産業化プロジェクトに、約20%の1億3096万元を天津市の検査・テストセンター建設プロジェクトに、約9%の5601万元を軌道交通スマート識別ターミナル産業化プロジェクトに用いる。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)

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