中国のセメント大手・華潤水泥HD、22年1〜9月期は売上減と利益率低下で純利益が約65%減少

サーチナ

中国株

2022/10/25 9:17

 中国のセメント生産大手、華潤水泥HD(01313/香港)が10月21日、2022年1〜9月期の業績報告を発表した。前年同時期に比べて売上高が約20%、純利益が約65%減少する大幅な減収減益となった。

 同社は03年設立で、09年10月に香港メインボードに上場した。中国政府系コングロマリットの華潤集団傘下企業であり、セメント材料、セメント・コンクリート、人工石材などの建材や、カルシウム、ケイ素、玄武岩をベースとした繊維および繊維製品などの新材料の生産、販売を主業務としている。22年6月末現在の年産能力は、クリンカーが7340万トン、セメントが1億600万トン、コンクリートが4250万立方メートルとなっている。中国コンクリート協会による22年の「中国コンクリート上場企業総合実力ランキング」で第4位。

 22年1〜9月期の売上高は241億9610万香港ドルで前年同時期の308億1610万ドルから21.5%減少した。このうち、クリンカーは前年同時期とほぼ同水準の販売量で単価が上昇したことから10億2712万ドルと前年同期比で約18%増加したものの、セメントは販売量、単価がともに下落して190億7430万ドルと同約22%減少、コンクリートは価格がやや上昇した一方で販売量が2割程度減ったことで40億9468万ドルと同約26%減となった。

 また、売上総利益率は15.8%で、30.3%だった前年同時期から約半減となる14.5ポイントの減少となった。セメント製品のコスト増、販売量低下、輸送・販売コスト増といったネガティブな要素が重なったことによるものだ。

 当期の純利益は売上高の減少、売上総利益率の低下に伴い18億3750万ドルとなり、前年同時期の53億1370万ドルから65.4%の大幅な減少となった。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)

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