日経平均は240円安と大幅続落、戻り一巡後は再び弱基調、香港株安が重し=28日後場

 28日後場の日経平均株価は前日比240円04銭安の2万7105円20銭と大幅続落。朝方は、27日の米国株式市場でハイテク株が下落したことを受け、グロース(成長)株中心に売りが先行した。下げ幅を広げ、前場の早い段階で2万6981円08銭(前日比364円16銭安)まで下落した。その後、先物買いを交えて下げ渋りの流れとなり、前場終盤には2万7265円46銭(同79円78銭安)まで引き戻す場面もあった。ただ、買いは続かず、戻り一巡後は再び弱基調となった。香港ハンセン指数が安く、重しとなった。

 TOPIX(東証株価指数)の浮動株比率の定期見直しに伴い、東証プライムの出来高は24億1034万株、売買代金は5兆7689億円に膨らんだ。騰落銘柄数は値上がり598銘柄、値下がり1170銘柄、変わらず66銘柄。

 市場からは「香港株が大きく値を下げ、後場の相場に影響している。中国新指導部への警戒感は根強いようだ。日経平均は2万7000円中心のもみ合いが続くとみるが、決算ラッシュを迎え、個別株物色の色彩が強くなってくる」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株が軟調。HOYA<7741.T>、セイコーHD<8050.T>、シチズン時計<7762.T>などの精密株も安い。INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、住友鉱<5713.T>、三井金<5706.T>、三菱マ<5711.T>などの非鉄金属株も値を下げた。ファナック<6954.T>、東エレク<8035.T>、TDK<6762.T>などの電機株も売られ、帝人<3401.T>、東レ<3402.T>などの繊維製品株もさえない。

 半面、トヨタ<7203.T>、日野自<7205.T>、豊田織<6201.T>などの輸送用機器株が堅調。京成<9009.T>、近鉄GHD<9041.T>などの陸運株も買われた。OLC<4661.T>、M&ACH<2127.T>などのサービス株も高く、ブリヂス<5108.T>、住友ゴム<5110.T>などのゴム製品株も引き締まった。

 個別では、三井松島HD<1518.T>がストップ安となり、日本ハウスH<1873.T>、メニコン<7780.T>、日精線<5659.T>などの下げも目立った。半面、シンプレHD<4373.T>、フタバ<7241.T>、イビデン<4062.T>、トランザク<7818.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、23業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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