<新興国eye>前週のインド株、通貨ルピー高や外国人投資家の買い越しを受け続伸=BRICs市況

新興国

2022/10/31 9:19

 前週(25-28日)のインド株式市場で、代表的株価指数SENSEX指数の28日終値は前日比0.34%高の5万9959.85、週間ベースでは21日終値比1.10%高と、続伸した。

 週明け24日と26日は「ディワリ祭」の祝日で休場となった。取引が再開された25日は指数が反落。27日は反発した。

 週前半は、休場明け後、取引が再開され、これまでの相場上昇を受け、高値警戒感から利食い売りが強まった。不動産セクターが最近の利上げ継続で困難に直面しているとの観測で売られたほか、住宅金融大手ハウジング・デベロップメント・ファイナンス(HDFC)なども下落し、下げを主導した。

 週後半は2度目の休場明け後、取引が再開され、米長期金利の低下を受けて投資資金の流出懸念が緩和し、買いが優勢となった。また、通貨ルピーが上昇したことや、インド準備銀行(中銀)が金融システムに流動性を潤沢供給したことも支援材料となった。インド鉄鋼大手タタ・スチールや営送電大手パワー・グリッド、アクシス銀行などが急伸し、上げを主導した。

 週末28日は続伸。外国人投資家が買い越しとなったことが好感され、買いが一段と強まった。マルチ・スズキが好決算を受け、急伸したほか、リライアンス・インダストリーズや自動車大手マヒンドラ・アンド・マヒンドラ、パワー・グリッドなども買われ、相場をけん引した。

 今週(10月31日-11月4日)のインド市場はウクライナ戦争と西側の対ロ制裁、原油価格の動向、世界経済、特に米・中・欧の景気動向や金融政策、米中関係、インド国内の景気動向、主要企業ニュースも注目される。主な経済指標の発表予定は31日の9月財政収支と9月インフラ生産高、1日の10月日経インド製造業PMI(購買担当者景気指数)、3日の10月日経インド非製造業PMIなど。

<関連銘柄>

 インドNIF<1678.T>、インドブル<2046.T>、インドベア<2047.T>

提供:モーニングスター社

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