【上海IPO】7日は寧波遠洋運輸など2社が公募開始予定

サーチナ

中国株

2022/11/4 9:13

 上海証券取引所では7日、メインボードで寧波遠洋運輸(601022/上海)、科創板で甬硅電子(688362/上海)が新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。

 寧波遠洋運輸は1億3086万株を発行予定。1992年設立で、2021年に株式会社化した。総合海運・水運企業で、国際、沿海、長江航路の海運・水運事業、船舶代理事業、バラ積み貨物輸送代理事業を主業務としている。自社所有船舶は42隻、リース船舶42隻で、3000トンから4万トンまでの各種サイズの船舶を備える浙江省最大のコンテナ定期便企業となっている。運営路線は26、週平均の船便数は100あまりで、寧波市の舟山港を母港に長江沿線30港からなる国内ネットワークに加え、台湾、日本、韓国、東南アジアを結ぶ近海中継ネットワークを構成している。

 主な顧客は日東物流、中国石化の傘下企業、上海汎亜航運、浙江省海港集团およびその傘下企業。海事調査会社アルファライナーによれば、世界のコンテナ定期便企業トップ100ランキングで33位だ。

 21年12月期の売上高は38億1445万元(前期比25.78%増)、純利益は5億2099万元(同71.19%増)。22年1〜9月期の予測売上高は34億1613万〜37万6841万元(前年同期比23.61〜36.36%増)、純利益は5億3905万〜5億8107万元(同38.70〜49.51%増)。

 甬硅電子は6000万株を発行予定。17年設立の民営企業で、集積回路(IC)の実装、テストを主業務としている。主にIC設計企業向けに、RFフロントエンド半導体チップ、アプリケーションプロセッサ(AP)系SoC半導体、タッチ制御半導体チップ、WiFiチップ、ブルートゥースチップ、MCUなどIoT用チップ、電源管理用チップ、コンピューター用チップなどに利用されており、特にフリップチップボンディング(FC)やシステムインパッケージ(SiP)実装などミドルレンジ〜ハイエンドの先進実装形式で技術的な強みを持っている。

 19年における中国国内の独立半導体後工程企業ランキングは11位で、外資および台湾資本を除いた中国本土資本企業の中では6番手。江蘇長電科技や南通華達微といった国内トップクラスの企業に比べると市場シェアは非常に小さく、新規上場で調達する資金で経営規模の拡大、業務体制の強化を図り、シェアの拡大を目指す。

 21年12月期の売上高は20億5461万元(前期比2.75倍)、純利益は3億2207万元(同11.56倍)。22年1〜9月期の予想売上高は16億〜18億元(前年同期比12.78〜26.88%増)、純利益は1億6000万〜1億9500万元(同4.04〜21.26%減)。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)

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