(再送)日経平均は463円安と大幅続落、売り一巡後の戻り限定、午後は米雇用統計を前に積極売買手控え=4日後場

 4日後場の日経平均株価は前営業日比463円65銭安の2万7199円74銭と大幅続落。朝方は、売りが先行した。2日まで開催のFOMC(米連邦公開市場委員会)後のパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の会見で、米金融引き締めの長期化が懸念され、米国株が2日に続き3日も下落したことを受け、前場中盤には2万7032円02銭(前営業日比631円37銭安)まで下押した。一巡後は大引けにかけて下げ渋ったが、戻りは限定された。日本時間4日夜に発表される米10月雇用統計の結果を見極めたいとの空気もあり、午後は積極的な売買が手控えられた。

 東証プライムの出来高は16億3916万株、売買代金は3兆7036億円。騰落銘柄数は値上がり351銘柄、値下がり1437銘柄、変わらず49銘柄。

 市場からは「米雇用統計への警戒感もあり、日経平均は前場に2万7000円に接近した。その後は下げ渋っているが、あくまでもショートカバー(買い戻し)にすぎない。米国の利上げペースが鈍化しても利上げが止まる訳ではなく、利上げ長期化への警戒から、12月にかけて不安定な動きが予想される」(銀行系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、AGC<5201.T>、板硝子<5202.T>、TOTO<5332.T>などのガラス土石株が下落。日水<1332.T>、サカタのタネ<1377.T>などの水産農林株も安く、テルモ<4543.T>、オリンパス<7733.T>、東精密<7729.T>などの精密株も軟調。郵船<9101.T>、川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>などの海運株や、LIXIL<5938.T>、SUMCO<3436.T>などの金属製品株も値を下げた。ソフバンG<9984.T>、KDDI<9433.T>、ZHD<4689.T>などの情報通信株や、エムスリー<2413.T>、リクルートHD<6098.T>、セコム<9735.T>などのサービス株も売られた。

 半面、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株が堅調。大阪チタ<5726.T>、邦チタ<5727.T>、UACJ<5741.T>などの非鉄金属株も高く、住友商<8053.T>、三井物<8031.T>などの卸売株も値を上げた。

 個別では、アイロムG<2372.T>、JUKI<6440.T>、ADWAYS<2489.T>、マンダム<4917.T>などの下げが目立った。半面、三菱自<7211.T>、ネットワン<7518.T>、コニカミノルタ<4902.T>、富士急<9010.T>などの上げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、28業種が下落した。

提供:モーニングスター社

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