日経平均は270円安と大幅続落、消去法的な好業績銘柄への物色が中心=10日後場
10日後場の日経平均株価は、前日比270円33銭安の2万7446円10銭と大幅に続落して取引を終えた。朝方から売りが先行し、午前9時36分には、同345円81銭安の2万7370円62銭を付ける場面もみられた。米国株安や、主要暗号資産が交換業大手の米FTXを巡る問題から暴落した動きもあり、リスク回避姿勢が強まった。主要指数の動意が乏しいなか、消去法的に好業績銘柄への個別物色が中心となった。為替市場では1ドル=145円10銭台(9日は145円50-53銭)まで円高が進んだ。東証プライムの出来高は12億7037万株、売買代金は3兆812億円。騰落銘柄数は値上がり620銘柄、値下がり1141銘柄、変わらず76銘柄だった。
市場では「現地10日発表の米10月CPI(消費者物価指数)次第では、次回12月のFOMC(米連邦公開市場委員会)での利上げ幅に影響もあり、積極的には手がけにくいところ」(中堅証券)との声が聞かれた。
業種別では、浜ゴム<5101.T>、ブリヂス<5108.T>などのゴム製品株や、出光興産<5019.T>、ENEOS<5020.T>などの石油石炭製品株が下落。トヨタ<7203.T>、ホンダ<7267.T>などの輸送用機器株や、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>などの鉄鋼株も安い。INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、信越化<4063.T>、富士フイルム<4901.T>などの化学株も軟調。SMC<6273.T>、ダイキン<6367.T>などの機械株や、ソニーG<6758.T>、村田製<6981.T>といった電気機器株も下げた。東証業種別指数は全33業種のうち、23業種が下落、10業種が上昇した。
個別では、日医工<4541.T>、日農薬<4997.T>、住友ゴム<5110.T>、五洋建設<1893.T>、ブラザー<6448.T>などの下げがきつい。半面、LIFULL<2120.T>、広済堂HD<7868.T>、セグエ<3968.T>、RSTECH<3445.T>、キャリアL<6070.T>などが急騰した。
(写真:123RF)
提供:モーニングスター社
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