日経平均は817円高と3日ぶり大幅反発、グロース株物色続く、2カ月ぶり2万8000円超え=11日後場
11日後場の日経平均株価は前日比817円47銭高の2万8263円57銭と3日ぶり大幅反発。心理的なフシ目となる2万8000円超えは9月13日以来約2カ月ぶりとなる。10日発表の米10月CPI(消費者物価指数)が市場予想を下回り、FRB(米連邦準備制度理事会)による利上げペースの減速が期待され、米国株式が急反発。これを受け、先物買いを交えて上げ幅を拡大し、前場中盤には2万8329円54銭(前日比883円44銭高)まで上昇した。その後、利益確定売りに伸び悩む場面もあったが、下値は限定された。後場はグロース(成長)株中心に物色が続き、終盤にかけて引き締まった。
午後に岸田文雄首相は不適切な発言をした葉梨康弘法相を更迭する意向を固めたと伝えられたが、反応は鈍く、一方で香港ハンセン指数などアジア株高が支えとして意識された面もある。
なお、この日算出の日経平均先物ミニ・オプション11月限SQ(特別清算指数)値は2万8225円86銭。東証プライムの出来高は17億4368万株、売買代金は4兆8749億円。騰落銘柄数は値上がり1260銘柄、値下がり517銘柄、変わらず59銘柄。
業種別では、東エレク<8035.T>、アドバンテスト<6857.T>、ファナック<6954.T>などの電機株が上昇。エムスリー<2413.T>、リクルートHD<6098.T>、電通グループ<4324.T>などのサービス株や、資生堂<4911.T>、富士フイルム<4901.T>、信越化<4063.T>などの化学株も高い。ブリヂス<5108.T>、浜ゴム<5101.T>などのゴム製品株も堅調。HOYA<7741.T>、オリンパス<7733.T>、島津製<7701.T>などの精密株や、ダイキン<6367.T>、アマダ<6113.T>などの機械株も買われた。SUMCO<3436.T>、LIXIL<5938.T>などの金属製品株も値を上げた。
半面、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株が軟調。マルハニチロ<1333.T>、サカタのタネ<1377.T>などの水産農林株も安い。キリンHD<2503.T>、ヤクルト<2267.T>、サントリBF<2587.T>などの食料品株や、JR東日本<9020.T>、JR西日本<9021.T>、京急<9006.T>などの陸運株も売られた。
個別では、日医工<4541.T>、オプトラン<6235.T>、ギークス<7060.T>、MSJP<6539.T>がストップ高。半面、ベネフィット<3934.T>、アリアケ<2815.T>、富士石油<5017.T>、ロート<4527.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、25業種が上昇した。
(写真:123RF)
提供:モーニングスター社
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