日経平均は58円安と反落、下げ渋るも終盤やや上値重い―値がさハイテク株さえず=12日後場

 12日後場の日経平均株価は前週末比58円68銭安の2万7842円33銭と反落。朝方は、売りが先行した。前週末9日発表の米11月PPI(生産者物価指数)が市場予想を上回り、利上げ長期化への警戒感から米国株式が下落。この流れを受け、寄り付き直後に2万7734円66銭(前週末比166円35銭安)まで値を下げた。売り一巡後は下げ渋りの動きとなり、後場後半には2万7865円72銭(前週末比35円29銭安)まで引き戻す場面があった。ただ、買いは続かず、終盤にかけてやや上値の重い動きとなった。なかで、主力株の一角は堅調だったが、値がさハイテク株などはさえなかった。

 東証プライムの出来高は9億2188万株、売買代金は2兆2389億円。騰落銘柄数は値上がり774銘柄、値下がり973銘柄、変わらず89銘柄。

 市場からは「朝方に売りが先行したが、その後は底堅い動きだ。13日発表の米11月CPI(消費者物価指数)や13-14日開催のFOMC(米連邦公開市場委員会)について、想定内とみて楽観視している面がありそうだ。もっとも、相場下落へのサプライズが出ないとは言い切れない」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、日本製鉄<5401.T>、JFEHD<5411.T>、大平金<5541.T>などの鉄鋼株や、住友鉱<5713.T>、DOWA<5714.T>、邦チタ<5727.T>などの非鉄金属株が軟調。丸紅<8002.T>、三菱商<8058.T>、住友商<8053.T>などの卸売株も安く、SUMCO<3436.T>、三益半導<8155.T>などの金属製品株もさえない。帝人<3401.T>、東レ<3402.T>などの繊維製品株や、三菱倉<9301.T>、上組<9364.T>などの倉庫運輸関連株も値を下げた。

 半面、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>などの海運株が堅調。オリックス<8591.T>、Jリース<7187.T>などのその他金融株も高い。ブリヂス<5108.T>、住友ゴム<5110.T>などのゴム製品株や、トヨタ<7203.T>、日産自<7201.T>、三菱自<7211.T>などの輸送機器株も引き締まった。

 個別では、トビラS<4441.T>、鳥貴族HD<3193.T>、日本ハウスH<1873.T>、物語コーポ<3097.T>などが値下がり率上位。半面、鎌倉新書<6184.T>がストップ高となり、日駐<2353.T>、アグロカネシ<4955.T>、東京計器<7721.T>などが値上がり率上位。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、20業種が下落した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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