【中国本土IPO】16日は深セン、上海、北京で計3社が公募開始予定

サーチナ

中国株

2022/12/16 9:31

 中国本土の証券取引所では12月16日、深セン、上海、北京で各1社の計3社が新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。

 深セン創業板への上場を目指すイリ川寧生物技術(301301/深セン)は2億2280万株を発行予定で、公募価格は5元。2010年設立の民営企業で、新疆ウイグル自治区に本社を構える。医薬中間体メーカーとして、バイオ発酵技術の研究開発と産業化を主業務としている。主な製品は、エリスロマイシン·チオシアン酸塩、セファロスポリン系中間体、ペニシリン中間体、ウルソデオキシコール酸、コエンザイムQ10菌糸体など。

 中国国内におけるバイオ発酵業界では規模、生産技術、環境保護技術など多くの面で強みを持っており、各種中間体製品の生産量は国内で上位に入る。

 21年12月期の売上高は32億3201万元(前期比11.44%減)、純利益は1億1134万元(約51.38%減)。22年1〜9月期の売上高は29億3956万元(前年同期比15.83%増)、純利益は3億3229万元(同93.31%増)。

 上海科創板への上場を目指す杭州蛍石網絡(688475/上海)は1億1250万株を発行予定で、公募価格は28.77元。15年設立の国有企業で、21年に株式会社化した。スマートホーム用屋内・屋外カメラ、センサー、スマート家電製品の販売、IoTデバイスの管理用オープン型クラウドプラットフォームサービスの提供を主業務としている。

 22年1〜6月期における売上構成は、スマート家具製品が約85%、クラウドプラットフォームサービスが約15%。また、同期における同社のIoTクラウドプラットフォーム接続デバイス数は1億8219万台で、登録ユーザー数は1億883万人、月間アクティブユーザー数は3966万人となっている。

 21年12月期の売上高は42億3793万元(前期比37.66%増)、純利益は4億5071万元(同38.17%増)。22年1〜9月期の売上高は31億3692万元(前年同期比1.92%増)、純利益は2億1905万元(同27.97%減)。

 北京証券取引所への上場を目指す、杭州美登科技(838227/北京)は800万株を発行予定で、公募価格は25元。13年設立の民営企業で、15年に株式会社化した。ECプラットフォームを通じたEC業者向けのSaaSソフトウェア開発、販売を主業務としている。タオバオ・天猫、京東、TikTok、快手などの大手ECプラットフォーム上でSaaSソフトや付加価値サービスを提供しており、高い評価を得てきた。

 主なSaaSソフトは販売管理ソフト「美折」、注文管理ソフトで、「美折」がアリババの商業者向け販売系ソフトウェア利用ランキングで1位を獲得するなど、各ECプラットフォームにおける利用度ランキングでいずれも上位に入っている。

 2021年12月期の売上高は1億1881万元(前期比24.93%増)、純利益は4834万元(同37.96%増)。22年1〜9月期の売上高は8410万元(前年同期比3.41%減)、純利益は3183万元(同14.35%減)。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)

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