【香港IPO】バイオ医薬品開発の山東博安生物技術、初値は公開価格を0.51%上回る19.9香港ドル

サーチナ

中国株

2023/1/4 9:53

 バイオ医薬品を開発する山東博安生物技術(06955/香港)が12月30日、香港証券取引所のメインボードに新規上場した。公開価格19.80香港ドルに対し、初値は0.51%高い19.90ドルだった。終値は公開価格と同値の19.80ドルだった。

 同社は2013年設立の総合バイオ製薬会社。中国および海外で、各種治療分野のバイオ製品の開発、製造、商業化を行っている。抗腫瘍薬ベバシズマブ、骨粗鬆症治療薬デノスマブの2種類のバイオ医薬品が中国国内で販売認可を取得しており、このほか10種類あまりの抗腫瘍、代謝、眼科系バイオ薬、感染症、腫瘍、自己免疫疾患向け組み合わせ抗体の開発を進めている。

 21年12月期の売上高は1億5870万人民元(前期は売上なし)、純損益は2億2541万元の赤字(前期比6.29%の赤字減)。22年1〜6月期の売上高は2億2069万元(前年同期比18.25倍)、純損益は1億5329万元の赤字(同19.83%の赤字増)。薬物製品の商業化を実現したばかりで赤字決算が続いている状況であり、現在開発中の製品の発売認可が遅れれば今後も一定期間赤字が持続するリスクがある。

 新規上場に伴い調達予定の約1億5280万香港ドル(約26億円)は、約60%をデノスマブおよび新型コロナウイルス中和抗体など主力製品の研究開発に、約31%をその他製品の開発に、約6%を製品の発売に向けたマーケティング体制構築に用いる。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)

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