日経平均は201円高と大幅に3日続伸、伸び悩むも下値限定―4日ぶり2万6000円回復=10日後場

 10日後場の日経平均株価は前週末比201円71銭高の2万6175円56銭と大幅に3営業日続伸。終値で心理的なフシ目となる2万6000円を4営業日ぶりに回復した。朝方は、買いが先行した。現地9日の米国株式は高安まちまちながら、前週末6日に米22年12月雇用統計結果を受けて主要3指数が大幅高したことを織り込み、前場の早い段階で2万6316円66銭(前週末比342円81銭高)まで上昇する場面があった。買い一巡後は伸び悩み、後場寄り付き後まもなく2万6132円80銭(同158円95銭高)まで押し戻された。ただ、下値は限定され、大引けにかけては2万6100円台後半でやや強含んだ。

 なかで、日経平均プラス寄与度の高い東エレク<8035.T>、ダイキン<6367.T>、ソフバンG<9984.T>、ファストリテ<9983.T>、信越化<4063.T>の上位5銘柄で指数を154円弱押し上げた。一方、東証業種別株価指数(全33業種)では、鉄鋼、機械、海運など19業種が上昇。東証プライム銘柄では全体の51.9%が値を上げた。

 東証プライムの出来高は11億1114万株、売買代金は2兆7554億円。騰落銘柄数は値上がり955銘柄、値下がり809銘柄、変わらず74銘柄。

 市場からは「上値を買い進むようなインパクトのある材料はなく、ショートカバー(買い戻し)があっても戻りは限定されている。先行きについて慎重な見方が多く、経済指標や決算をにらみつつ、新たな材料待ちといったところだ」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、日本製鉄<5401.T>、JFEHD<5411.T>、中山鋼<5408.T>などの鉄鋼株が上昇。ダイフク<6383.T>、荏原<6361.T>、SMC<6273.T>などの機械株や、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株も高い。TOTO<5332.T>、東海カーボン<5301.T>などのガラス土石株や、住友鉱<5713.T>、DOWA<5714.T>、大阪チタ<5726.T>などの非鉄金属株も堅調。INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も値を上げ、アドバンテスト<6857.T>、太陽誘電<6976.T>、安川電機<6506.T>などの電機株も買われた。

 半面、東電力HD<9501.T>、関西電力<9503.T>、東北電力<9506.T>などの電気・ガス株が軟調。サカタのタネ<1377.T>、雪国まいたけ<1375.T>などの水産・農林株もさえず、リクルートH<6098.T>、楽天グループ<4755.T>、日本郵政<6178.T>などのサービス株も安い。第一生命HD<8750.T>、かんぽ生命<7181.T>、T&DHD<8795.T>などの保険株も売られた。

 個別では、テノHD<7037.T>がストップ高となり、メドレー<4480.T>、YACHD<6298.T>、力の源HD<3561.T>などが値上がり率上位。半面、エスプール<2471.T>がストップ安となり、良品計画<7453.T>、フルキャスH<4848.T>、リテールP<8167.T>などが値下がり率上位。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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