【北京IPO】油煙処理設備メーカーの江蘇保麗潔環境科技が16日に公募開始、955万株発行予定

サーチナ

中国株

2023/1/16 9:24

 北京証券取引所への上場を目指す、油煙処理設備メーカーの江蘇保麗潔環境科技(832802/北京)が1月16日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。955万株を発行予定で、公募価格は7.95元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。

 同社は2004年設立の民営企業で、14年に株式会社化した。静電式油煙排気処理設備の研究開発、生産、販売を主業務とする。製品は商業用排気処理設備、工業用排気設備に大別され、商業用設備は主に飲食店、ホテル、学校、企業などの食堂で、工業用設備は紡織染色、化学繊維、PVC、ゴム・プラスチック材料製造などで利用されている。

 中国の中高級商業用油煙浄化設備市場における同社のシェアは25%程度。21年9月にはエコノミー型油煙浄化設備の発売を開始したが、現状ではまだ一定のシェアは獲得できていない。22年1〜6月期における売上構成は、商業用油煙浄化設備が53.05%、工業用油煙浄化設備がが33.42%、紫外線や活性炭などによる排ガス処理設備が4.26%、部品やメンテナンスサービスが9.26%となっている。

 中国では経済成長に伴い、生産活動や日常生活において排出する油煙の量は増え続けており、20年における年間の食用油消費量は4071万トンに達した。このうち約6万トンが調理過程で熱により揮発し、空気中に混入したと考えられている。また、同年の化繊生産量は6025万トンで、その生産過程において100万トンを超える有機溶剤が揮発したとみられる。同社の生産、販売する油煙処理設備は、社会のクリーンな環境や人びとの健康を守る上でますます重要な役割を担いつつある。

 21年12月期間の売上高は1億9491万元(前期比7.14%増)、純利益は3761万元(同19.25%減)。22年1〜9月期の売上高は1億2962万元(前年同期比14.49%減)、純利益は2268万元(同28.72%減)。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)

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