<新興国eye>前週の上海総合指数、コロナ禍後の経済再開や経済支援方針で3週続伸=BRICs市況

新興国

2023/1/16 9:13

 前週(9-13日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数が週間ベースで3週続伸。13日は3195.31(6日終値比1.19%高)だった。

 週明け9日は指数が6営業日続伸。翌10日は反落、11日も続落した。12日は小反発。

 週前半は、ゼロコロナ政策の終了で経済再開の動きが進んでいることや、当局の景気重視姿勢が好感され、買いが優勢となった。中国人民銀行(中銀)の郭樹清・党書記は「中国の経済成長は迅速に正常化する」と発言。その後は、これまでの相場上昇を受け、高値警戒感から利食い売りが強まった。

 週後半は、中国の12月CPI(消費者物価指数)の発表を控えて積極的な買いが抑えられ、売りが強まった。ただ、人民銀と銀行保険監督管理委員会(銀保監会)が経済を支えるため、金融支援を強化し、不動産部門への融資を維持すると表明したため、下値は限られた。その後は、当局の経済重視姿勢が改めて好感され、買いが優勢となった。また、中国の12月CPI(消費者物価指数)が前年比1.8%上昇と、前月の同1.6%上昇をやや上回ったが、市場予想と一致。他方、12月PPI(生産者物価指数)は同0.7%低下と、市場予想(同0.1%低下)より大幅に下落したことが支援材料となった。

 週末13日は続伸。外国人投資家が8営業日連続で買い越しとなり、買いが一段と強まった。コロナ感染が中国の人口の大半に行き渡り、中国経済はコロナ禍から急回復するとの観測が背景。

 今週(16-20日)の株式市場は新型コロナ感染拡大や台湾情勢を巡る米中関係、世界経済の動向、海外の金融市場の動向、国内では景気対策、人民元相場、石炭や原油などのコモディティー相場も注目される。主な経済指標の発表予定は16日の12月住宅価格指数や17日の10-12月期GDP伸び率と12月鉱工業生産、12月小売売上高、12月都市部固定資産投資など。中国は22日から27日まで春節(旧正月)のため、7連休となる。

<関連銘柄>

 上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、

 H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、

 南方A50<1576.T>

提供:モーニングスター社

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