<一撃!裏銘柄>ALD装置のポテンシャル大―オプトラン

株式

2023/1/19 11:30

 注力製品が飛躍的に伸びるオプトラン<6235.T>は、リスクマネジメントにも万全を期している。

 光学薄膜装置の大手。スマートフォン向け需要が拡大し、前2022年12月期は連結営業利益75億円(前々期比6.8%増)を計画。第3四半期累計の営業利益の進ちょく率は83%と高く、受注高は利益率の高いALD(原子層堆積)装置にけん引され前年同期比2倍に増えた。

 原子層レベルの制御技術により平坦で緻密(ちみつ)な薄膜を形成するALD装置のニーズは、大型案件の一巡で前期第4四半期(昨年10-12月)に失速した可能性もある。ただ、豊富な受注残が収益を支える公算。今期については、主要顧客の海外スマホメーカーが新機種にペリスコープ(潜望鏡)型の望遠カメラを搭載する観測があり、同機種向けに勢いが再加速することが期待される。

 ALD装置は、有機ELの次のディスプレーと目される「マイクロLED」の保護膜向けにも引き合いが出ているもよう。今年後半には中国上海の第3棟の稼働を予定する。AR(拡張現実)やVR(仮想現実)向けでの成長期待も高く、スマートグラスの市場をめぐってもポテンシャルを秘めている。

 また、同社は中国に事業拠点が集中するリスクの緩和へ向けて、ベトナムに新子会社を設立した。東南アジア地域での業務機能を強化する点が評価ポイントだ。もちろん、中国政府のゼロコロナ政策の転換も素直に好感される局面だろう。

 株価は日足一目均衡表の先行スパン「雲」下限と25日移動平均線が同水準に位置し、これらをサポートに買い優勢の展開が視野に入る。

提供:モーニングスター社

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