日経平均は184円高と4日続伸、午後は伸び悩む―円安一服で戻り売り=6日後場

 6日後場の日経平均株価は前日比184円19銭高の2万7693円65銭と4営業日続伸。朝方は、6日未明の日銀次期総裁を巡る報道で円安・ドル高が進行した流れを受け、買い優勢で始まった。円安メリットの輸出関連株などが物色され、日経平均は前場終盤に2万7821円22銭(前週末比311円76銭高)まで上昇した。後場は、伸び悩んだ。円安一服で買いが鈍るなか、戻り売りに抑えられ、大引け近くには2万7656円47銭(同147円01銭高)まで押し戻された。東エレク<8035.T>などハイテク株の一角が安く、指数の重しとなった面もある。

 東証業種別株価指数(全33業種)では、卸売、不動産、鉱業、石油石炭製品など27業種が値上がりした。半面、銀行、電機など6業種が値下がりした。東証プライム銘柄では、全体の66.6%が上昇した。

 東証プライムの出来高は13億1554万株、売買代金は3兆174億円。騰落銘柄数は値上がり1223銘柄、値下がり540銘柄、変わらず73銘柄。

 市場からは「後場は、円安が一服し、売りに傾いた。日経平均2万8000円をにらむ水準は戻り売りが増えてくるレベルであり、上値が重くなってくる。決算発表が相次ぐなか、多くは上値を買い進めるような業績内容が期待できず、しばらくもたつく可能性がある」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、三菱商<8058.T>、丸紅<8002.T>、双日<2768.T>などの卸売株が上昇。INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、出光興産<5019.T>、ENEOS<5020.T>などの石油石炭製品株も高い。川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>などの海運株も堅調。住友不<8830.T>、三井不<8801.T>、三菱地所<8802.T>などの不動産株も引き締まり、日本製鉄<5401.T>、JFEHD<5411.T>、神戸鋼<5406.T>などの鉄鋼株や、住友電工<5802.T>、住友鉱<5713.T>、大阪チタ<5726.T>などの非鉄金属株も値を上げた。日産自<7201.T>、トヨタ<7203.T>、ホンダ<7267.T>、三菱自<7211.T>、マツダ<7261.T>などの輸送用機器株も買われた。

 半面、三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、りそなHD<8308.T>などの銀行株が軟調。アドバンテス<6857.T>、ソニーG<6758.T>、キーエンス<6861.T>などの電機株も売られた。空運株では、ANA<9202.T>が安い。

 個別では、IRJHD<6035.T>、平河ヒューテ<5821.T>、JCRファーマ<4552.T>、オーバル<7727.T>などが値上がり率上位。半面、チャームケア<6062.T>、カチタス<8919.T>、ウシオ電機<6925.T>、ジーテクト<5970.T>などが値下がり率上位。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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