【深センIPO】裁判所などの電子行政支援システム手掛ける南京通達海科技が3日に公募開始、1150万株発行予定

サーチナ

中国株

2023/3/3 9:19

 深セン証券取引所の創業板への上場を目指す、南京通達海科技(301378/深セン)が3月3日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。1150万株を発行予定で、公募価格は95元。公募終了後速やかに上場する見込みだ。

 同社は1995年設立の民営企業で、2020年に株式会社化した。裁判所などへの電子行政分野情報化サービス提供を主業務としており、関連システムや端末の開発、販売を行っている。顧客の司法案件取り扱いや事務の効率を高めることで、中国の裁判体系、裁判能力の現代化と、「法に基づく治国」政策の推進をアシストする。訴訟、裁判、法執行、裁判監督管理、政務管理などを網羅した「スマート裁判所」づくりに取り組み、中国最高人民法院のほか江蘇省、遼寧省、安徽省など中国全土25地区、3000か所の高級人民法院、中級人民法院、末端人民法院を顧客に持ち、業界内で高い評価を受けている。

 22年1〜6月期の売上構成は、ソフトウェア製品開発が48.40%、運用メンテナンスサービスが23.20%、スマート端末が5.95%、技術サービスが3.02%、情報化プラットフォーム運営が5.97%。同社が開発した基本ソフトウェア「執行案件管理システム」は全国2749か所の裁判所に導入されており、中国国内の裁判所全体の78.45%を占めて関連システム市場シェア第1位となっている。また、「裁判フロー管理システム」は28.22%にあたる989か所の裁判所で採用されており、こちらは関連システム市場シェア2位だ。

 なお、売上全体に占める裁判所の比率は22年1〜6月期で43.95%と19年12年12月期の75.76%から大きく減少している。一方で、企業や銀行、電気通信事業者向けの売上が増加しており、顧客の多様化が進んでいる。

 22年12月期の売上高は4億6275万元(前期比2.78%増)、純利益は9063万元(同8.28%減)。23年1〜3月期の業績予測は、売上高が7500万〜9000万元(前年同期比4.54%減〜14.56%増)、純利益は650万〜850万元(同19.68%減〜5.04%増)。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)

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