ホテル・不動産事業の海港企業、22年12月期通期決算は本業が上場50年で初の赤字に

サーチナ

中国株

2023/3/3 9:29

 香港・中国でホテルや不動産事業を手掛ける海港企業<ハーバー・センター・デベロプメント>(00051/香港)が3月2日に2022年12月期の通期決算報告を発表し、主要事業の純損益が1971年の香港上場以降初めて赤字になるなど最終赤字が前期比で大きく拡大したことを明らかにした。

 22年12月期通期の売上高は11億3900万香港ドルで、前期の44億8400万ドルから74.60%の大幅減となった。大幅な売上減の最大要因は不動産開発事業の大不振であり、前期は35億5300万ドルだった売上高が94.57%減の1億9300万ドルに留まった。中でも蘇州国際金融センターの売上が大きく減少した。このほか、ホテル事業は前期比約1%減の5億7700万ドル、不動産投資は同12%増の2億1700万ドルだった。

 主要業務の業績を示す基礎純損益は前期の4000万ドルの黒字から当期は1億3300万ドルの赤字に転落。1971年に香港証券取引所に上場して52年で初めて基礎純損益が赤字となった。会社株主に帰属する最終損益は1億9700万ドルの赤字で3期連続の赤字となり、赤字額は前期の2400万ドルから8.21倍に膨らんだ。

 同社は当期の経営状況について「夜明け前の最も暗い時期」との見方を示すとともに、昨年12月に中国本土で「ゼロコロナ政策」が終了したこともあって23年の見通しは比較的明るいとする一方で、新型コロナを含めた不安定要素も引き続き存在するとの懸念も示している。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)

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