【上海IPO】工業用各種設備メーカーの浙江亜光科技が3日に公募開始、3350万株発行予定

サーチナ

中国株

2023/3/3 9:25

 上海証券取引所のメインボードへの上場を目指す、浙江亜光科技(603282/上海)が3月3日、新規公開(IPO)に向けた公募を開始する。3350万株を発行予定で、公募価格は18元。公募終了後、速やかに上場する見込みだ。

 同社は1996年設立の民営企業で、2015年に株式会社化した。各種工業分野で用いる蒸発、結晶、ろ過、洗浄、乾燥、有機溶媒蒸留などの設備の研究開発、生産、販売、ソリューションプラン提供を主業務としており、主に製薬、環境保護、化学工業、新エネルギーなどの分野で利用されている。特に創業から取り扱ってきた医薬用ゴム栓洗浄機、ろ過洗浄乾燥機については関連国家規格、業界規格を単独で制定するなど、業界で高い影響力を持ってきた。華海薬業、凱莱英、合全薬業、斉魯製薬、国薬集団など中国国内の著名製薬会社を顧客に持つほか、ウクライナ、インド、ロシアなどにも製品を輸出している。

 また、18年に合併した子会社を通じて蒸気コンプレッサーやMVR(自己蒸気機械圧縮)システムの研究開発、設計、製造、販売にも注力。MVRシステムは水酸化リチウム、炭酸リチウムなどリチウムイオン電池材料生産工程の蒸発濃縮と結晶の2セクションで利用されるほか、工業用排水や高濃度汚水の処理に用いられている。近年成長著しい環境保護や新エネルギー分野で顧客を獲得したことで、売上と利益が大幅に増加した。新規上場で調達する資金で生産能力を拡大し、さらなる成長を目指す。

 22年12月期の売上高は、91億6183万元(前期比89.33%増)、16億5884万元(同78.88%増)。純利益は23年1〜3月期の業績予測は、売上高が2億4463万〜2億9900万元(前年同期比63.06〜99.30%増)、純利益が3442万〜4207万元(同61.67〜97.60%増)。(編集担当:今関忠馬)(写真:123RF)

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