日経平均は310円高と大幅続伸、午後は高値もみ合い―2万8000円回復で3カ月ぶり水準=6日後場

 6日後場の日経平均株価は前週末比310円31銭高の2万8237円78銭と大幅続伸。心理的なフシ目となる2万8000円を回復し、昨年11月25日(終値は2万8283円03銭)以来約3カ月ぶりの高値水準となる。朝方は、買い優勢で始まった。前週末の米国株式市場で長期金利の低下を背景に主要3指数が上昇。この流れを受け、先物買いを交えて上げ幅を拡大し、前場終盤には2万8288円62銭(前週末比361円15銭高)まで上伸した。後場は、利益確定売りや戻り売りに上値を抑えられたが、下値は堅く、大引けにかけて高値圏でもみ合った。

 日経平均プラス寄与度では、東エレク<8035.T>の50円強を筆頭に、ファーストリテ<9983.T>が46円強、ソフバンG<9984.T>が31円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、精密、海運、電機など26業種が値上がりし、鉱業、パルプ・紙など7業種が値下がりした。東証プライム銘柄では、全体の64.9%が上昇した。

 東証プライムの出来高は10億9054万株、売買代金は2兆7449億円。騰落銘柄数は値上がり1191銘柄、値下がり579銘柄、変わらず65銘柄。

 市場からは「1カ月余りに及んだ往来圏を上放れてきたが、短期的な過熱感があり、米金利上昇への警戒感も解けない。今週はパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の公聴会での証言や、日銀金融政策決定会合など日米でイベントを控えており、このまますんなり上へは行きにくい」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、HOYA<7741.T>、オリンパス<7733.T>、ニコン<7731.T>などの精密株が堅調。郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株も高い。アドバンテスト<6857.T>、TDK<6762.T>、ファナック<6954.T>、ソニーG<6758.T>などの電機株も買われた。三菱商<8058.T>、伊藤忠<8001.T>、丸紅<8002.T>などの卸売株や、SUMCO<3436.T>、三協立山<5932.T>などの金属製品株も値を上げた。トヨタ<7203.T>、日産自<7201.T>、ホンダ<7267.T>などの輸送用機器株も物色された。

 半面、INPEX<1605.T>、K&Oエナジ<1663.T>などの鉱業株が軟調。日本紙<3863.T>、トーモク<3946.T>などのパルプ・紙株も安く、T&DHD<8795.T>などの保険株もさえない。住友ファーマ<4506.T>、エーザイ<4523.T>などの医薬品株も値を下げた。

 個別では、安永<7271.T>、冨士ダイス<6167.T>がストップ高となり、タツモ<6266.T>、北陸電力<9505.T>などが値上がり率上位。半面、日駐<2353.T>、河西工<7256.T>、トーホー<8142.T>、日本ハウスH<1873.T>などが値下がり率上位。

(写真:123RF)

提供:ウエルスアドバイザー社

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