日経平均は479円安と6日ぶり大幅反落、午後は一段安―米ダウ先物安など重し=10日後場

 10日後場の日経平均株価は前日比479円18銭安の2万8143円97銭と6日ぶりに大幅反落。朝方は、9日の米国株式が大幅に下落した流れを受け、広範囲に売りが先行した。前場は2万8300円割れ水準に値を下げた。後場は、日銀が金融政策決定会合で金融緩和策の現状維持を決定したことで、買い戻しに下げ渋る場面もあったが、買いは続かず、再び軟化。時間外取引で米ダウ先物が下落し、アジア株安も重しとなった。先物に断続的な売りが出て一段安となり、大引け近くには2万8118円74銭(前日比504円41銭安)まで下押した。

 日経平均マイナス寄与度では、ソフバンG<9984.T>の73円強を筆頭に、ファーストリテ<9983.T>が51円強、東エレク<8035.T>が20円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、米金融株安が波及した銀行をはじめ、海運、保険など31業種が値下がりし、ゴム製品、パルプ・紙の2業種が値上がりした。東証プライム銘柄では、全体の91.1%が下落した。

 この日算出の日経平均先物・オプション3月限SQ(特別清算指数)値は2万8377円34銭。東証プライムの出来高は16億9375万株、売買代金は4兆1566億円。騰落銘柄数は値上がり125銘柄、値下がり1673銘柄、変わらず37銘柄。

 市場からは「連騰の反動で利益確定売りが出やすく、SQ通過による需給変化も気になる。米2月雇用統計の結果が注目されるが、基本的に短期的な過熱感あり、上には行きづらい」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、みずほ<8411.T>、りそなHD<8308.T>などの銀行株が下落。郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>、川崎汽<9107.T>などの海運株も安い。T&DHD<8795.T>、第一生命HD<8750.T>、東京海上<8766.T>などの保険株や、野村<8604.T>、大和証G<8601.T>、マネックスG<8698.T>などの証券商品先物株も軟調。7&iHD<3382.T>、イオン<8267.T>、マツキヨココ<3088.T>などの小売株や、エムスリー<2413.T>、リクルートH<6098.T>、楽天グループ<4755.T>などのサービス株も売られた。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株も値を下げた。

 半面、浜ゴム<5101.T>、ブリヂス<5108.T>などのゴム製品株が引き締まり、北越コーポ<3865.T>、日本紙<3863.T>などのパルプ紙株も高い。

 個別では、ハブ<3030.T>、鎌倉新書<6184.T>、C&FロジH<9099.T>などが値下がり率上位。半面、YACHD<6298.T>、菱洋エレク<8068.T>、凸版<7911.T>などが値上がり率上位。

(写真:123RF)

提供:ウエルスアドバイザー社

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