日経平均は21円高、9カ月ぶりの7連騰も上値限定=17日後場

 17日後場の日経平均株価は前週末比21円31銭高の2万8514円78銭と小幅ながら7営業日続伸。7連騰は、昨年7月13-22日以来約9カ月ぶりとなる。朝方は、円安・ドル高が支えとなり、輸出関連株などに買いが先行し、前場の早い段階で2万8599円75銭(前週末比106円28銭高)まで値を上げた。一巡後は、連日の上昇で利益確定売りも出やすく、いったん下げに転じ、前場中盤には2万8414円98銭(同78円49銭安)まで軟化した。その後下げ渋り、後場は再度プラス圏に持ち直した。ただ、買い気は鈍く、上値は限定された。

 日経平均プラス寄与度では、ファナック<6954.T>の15円強を筆頭にソフバンG<9984.T>が10円強、TDK<6762.T>が9円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、海運、銀行、ゴム製品など25業種が値上がりし、卸売、鉱業、小売など8業種が値下がりした。東証プライム銘柄の50.1%が上昇した。

 東証プライムの出来高は9億5129万株、売買代金は2兆2224億円。騰落銘柄数は値上がり920銘柄、値下がり820銘柄、変わらず95銘柄。

 市場からは「米株安を円安でカバーした格好だ。水準的には利益確定売りが出やすいが、この粘り腰を見ると押し目買い意欲の強さがうかがえる。ただ、ここから上は米株が上がってこないと買いにくいのではないか」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株が堅調。三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、みずほ<8411.T>などの銀行株も買われた。浜ゴム<5101.T>、ブリヂス<5108.T>、住友ゴム<5110.T>などのゴム製品株や、JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株も高い。トヨタ<7203.T>、日産自<7201.T>、いすゞ<7202.T>、マツダ<7261.T>などの輸送用機器株も値を上げ、オリックス<8591.T>、クレセゾン<8253.T>などのその他金融株も物色された。

 半面、伊藤忠<8001.T>、丸紅<8002.T>、三井物産<8031.T>などの卸売株が軟調。INPEX<1605.T>、三井松島HD<1518.T>などの鉱業株もさえず、ファーストリテ<9983.T>、イオン<8267.T>、良品計画<7453.T>などの小売株も売られた。ENEOS<5020.T>、日本コークス<3315.T>などの石油石炭製品株や、日本紙<3863.T>、レンゴー<3941.T>などのパルプ・紙株も安い。

 個別では、テラスカイ<3915.T>がストップ高となり、DDHD<3073.T>が一時ストップ高。ALサービス<3085.T>などの上げも目立った。半面、新日科学<2395.T>がストップ安となり、ヨシムラFH<2884.T>、サーバーW<4434.T>などが値下がり率上位。

(写真:123RF)

提供:ウエルスアドバイザー社

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