日経平均は238円高と大幅に3日続伸、1年半ぶり2万9500円超え―午後は高値圏で推移=15日後場

 15日後場の日経平均株価は前週末比238円04銭高の2万9626円34銭と大幅に3営業日続伸。心理的はフシ目となる2万9500円を超えるのは、21年11月22日(終値2万9774円11銭)以来約1年半ぶり。朝方は、円安・ドル高を支えに買いが先行した。先物買いを交えて日経平均は上げ幅を拡大し、前場の早い段階で2万9629円47銭(前週末比241円17銭高)まで上昇した。利益確定売りに上げ幅を縮小する場面もあったが、後場入り後には持ち直し、大引けにかけて高値圏で推移した。外国人買いが観測され、需給面での支えとして意識された。

 日経平均プラス寄与度では、ファーストリテ<9983.T>の31円強を筆頭にダイキン<6367.T>が24円強、KDDI<9433.T>が17円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、保険、その他金融、証券商品先物など28業種が値上がりし、精密、石油石炭製品など5業種が値下がりした。東証プライム銘柄の63.5%が上昇した。

 東証プライムの出来高は14億4844万株、売買代金は3兆1715億円。騰落銘柄数は値上がり1166銘柄、値下がり620銘柄、変わらず48銘柄。

 市場からは「相場のけん引役は外国人投資家とみられるが、海外マネーの流入がさらに続くかどうかは不透明だ。上昇トレンドとは言え、どこかでスピード調整がないと後が怖い。きょうで決算も一巡し、手掛かり材料もなくなってくる」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、第一生命HD<8750.T>、T&DHD<8795.T>、東京海上<8766.T>などの保険株が上昇。オリックス<8591.T>、みずほリース<8425.T>、東京センチュ<8439.T>などのその他金融株や、野村<8604.T>、大和証G<8601.T>、SBI<8473.T>などの証券商品先物株も買われた。味の素<2802.T>、ヤクルト<2267.T>、アサヒ<2502.T>などの食料品株や、エーザイ<4523.T>、小野薬<4528.T>、協和キリン<4151.T>などの医薬品株も堅調。東電力HD<9501.T>、東北電<9506.T>、大阪ガス<9532.T>などの電気・ガス株や、ブリヂス<5108.T>、住友ゴム<5110.T>、TOYO<5105.T>などのゴム製品株も高い。

 半面、オリンパス<7733.T>、トプコン<7732.T>などの精密株が下落。ENEOS<5020.T>、富士石油<5017.T>などの石油石炭製品株も安く、大王紙<3880.T>、日本紙<3863.T>などのパルプ・紙株も軟調。

 個別では、長野計器<7715.T>、シンクロF<3963.T>、フロンティM<7038.T>などがストップ高となり、アルテリア<4423.T>が値上がり率トップ。半面、イーレックス<9517.T>、恵和<4251.T>、パンチ<6165.T>がストップ安となり、Vテク<7717.T>などが値下がり率上位。

(写真:123RF)

提供:ウエルスアドバイザー社

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