日経平均278円高と大幅に8日続伸し高値引け、午後は一段高―33年ぶり3万1000円回復=22日後場

 22日後場の日経平均株価は前週末比278円47銭高の3万1086円82銭と大幅に8営業日続伸し、高値で引けた。連日でバブル経済崩壊後の最高値を更新し、1990年7月31日以来約33年ぶりに3万1000円を回復した。朝方は、日経平均が前週末に7連騰した反動で利益確定売りが先行し、寄り付き後まもなく3万689円27銭(前週末比119円08銭安)まで軟化した。ただ、海外投資家による継続買いが観測され、すかさず持ち直し、上げに転じた。後場は株価指数先物買いを交えて一段高の展開となった。

 日経平均プラス寄与度では、アドバンテスト<6857.T>の28円強を筆頭にダイキン<6367.T>が17円強、ファナック<6954.T>が16円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、保険、空運、陸運など29業種が値上がりし、銀行、その他金融など4業種が値下がりした。東証プライム銘柄の67.6%が上昇した。

 東証プライムの出来高は11億5980万株、売買代金は3兆45億円。騰落銘柄数は値上がり1242銘柄、値下がり539銘柄、変わらず54銘柄。

 市場からは「海外勢はこれまで現物株中心に買い進んできたが、前週後半からは先物に傾斜しつつある。短期で逃げ足の速い資金が多くなれば、外部要因次第で目先調整につながる可能性がある。いずれにしろ、警戒水域に入ったとみられる」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、東京海上<8766.T>、MS&AD<8725.T>などの保険株が堅調。JAL<9201.T>、ANA<9202.T>などの空運株や、京成<9009.T>、阪急阪神<9042.T>、JR西日本<9021.T>などの陸運株も高い。ニッスイ<1332.T>、ホクト<1379.T>などの水産・農林株や、味の素<2802.T>、コカコーラ<2579.T>、JT<2914.T>などの食料品株も買われた。中国電力<9504.T>、大阪ガス<9532.T>、東ガス<9531.T>などの電気・ガス株や、野村<8604.T>、SBI<8473.T>、東海東京<8616.T>などの証券商品先物株も値を上げた。

 半面、りそなHD<8308.T>、みずほ<8411.T>、千葉銀<8331.T>などの銀行株が軟調。オリックス<8591.T>、Eギャランテ<8771.T>などのその他金融株も安い。HOYA<7741.T>などの精密株も値を下げ、ゴールドウイン<8111.T>、ワコールHD<3591.T>などの繊維製品株もさえない。

 個別では、ARM<8769.T>、マークラインズ<3901.T>、タカミヤ<2445.T>などが値上がり率上位。半面、ダイコク電機<6430.T>、東洋証<8614.T>、アーレスティ<5852.T>などが値下がり率上位。

(写真:123RF)

提供:ウエルスアドバイザー社

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