日経平均は61円高と続伸、米株先物高支えに上げ転換―好決算銘柄中心に物色広げる=7日後場

 7日後場の日経平均株価は前週末比61円81銭高の3万2254円56銭と続伸。朝方は、前週末の米国株安を受け、売りが先行した。円高・ドル安も重しとなり、日経平均は寄り付き後まもなく3万1830円23銭(前週末比362円52銭安)まで下落した。ただ、一巡後は時間外取引での米株価指数先物の堅調推移を支えに切り返した。後場入り後には上げに転じ、終盤には3万2306円87銭(同114円12銭高)まで値を上げた。なかで、好決算銘柄を中心に物色を広げた。

 日経平均プラス寄与度では、アステラス薬<4503.T>の34円弱を筆頭にKDDI<9433.T>が9円弱、第一三共<4568.T>が8円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、水産・農林、医薬品、繊維製品など23業種が値上がりし、電気・ガス、建設、その他金融など10業種が値下がりした。東証プライム銘柄の71.6%が上昇した。

 東証プライムの出来高は14億5509万株、売買代金は3兆4327億円。騰落銘柄数は値上がり1315銘柄、値下がり474銘柄、変わらず46銘柄。

 市場からは「米株先物高のフォローや、好決算銘柄への物色が続いている。日経平均は3万2000円を割り込むと買いが入り、下値は固まりつつある。ただ、上値を買うような材料もなく、当面もみ合う可能性がある」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、ニッスイ<1332.T>、マルハニチロ<1333.T>などの水産・農林株が堅調。アステラス薬<4503.T>、住友ファーマ<4506.T>、第一三共<4568.T>などの医薬品株も買われた。東レ<3402.T>、帝人<3401.T>などの繊維製品株や、オリンパス<7733.T>、HOYA<7741.T>、島津製<7701.T>などの精密株も高い。コスモエネH<5021.T>、ENEOS<5020.T>、出光興産<5019.T>などの石油石炭製品株も値を上げ、三井不<8801.T>、三菱地所<8802.T>、東急不HD<3289.T>などの不動産株も引き締まった。

 半面、東電力HD<9501.T>、九州電力<9508.T>、北海道電力<9509.T>などの電気・ガス株が軟調。大成建設<1801.T>、大林組<1802.T>、鹿島<1812.T>などの建設株も安い。オリックス<8591.T>、みずほリース<8425.T>などのその他金融株や、三菱UFJ<8306.T>、三井住友<8316.T>、みずほ<8411.T>などの銀行株も売られた。丸紅<8002.T>、住友商<8053.T>、三菱商<8058.T>などの卸売株も値を下げた。

 個別では、富山第一銀行<7184.T>、日本CMK<6958.T>がストップ高となり、ヤマシンF<6240.T>などの上げも目立った。半面、スクエニHD<9684.T>、サンケン<6707.T>、ジャスト<4686.T>などが値下がり率上位。

(写真:123RF)

提供:ウエルスアドバイザー社

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