日経平均は103円高と3日続伸、米株高で買い先行も一時下げ転換―半導体関連株安は重し=8日前場

 8日前場の日経平均株価は前日比103円54銭高の3万2358円10銭と3営業日続伸。朝方は、買いが先行した。ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁が一段の利上げに慎重な見方を示し、7日の米国株式市場で主要株価指数がそろって上昇。円安・ドル高基調もあって、日経平均は前場中盤に3万2539円88銭(前日比285円32銭高)まで上伸した。ただ、時間外取引での米株価指数先物安もあって先物売りを交えていったん下げに転じ、一時3万2238円59銭(同15円97銭安)まで軟化した。その後はプラス圏に持ち直し、前引けにかけて3万2300円台半ばで推移した。なかで、アドバンテス<6857.T>、東エレク<8035.T>などの半導体関連株が安く、指数の重しとなった。

 日経平均プラス寄与度では、ソフバンG<9984.T>の17円強を筆頭にダイキン<6367.T>が16円強、ファストリテ<9983.T>が14円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、電気・ガス、海運、食料品など24業種が値上がりし、保険、精密、石油石炭製品など9業種が値下がりした。東証プライム銘柄の55.6%が上昇した。

 東証プライムの出来高は7億4320万株、売買代金は1兆9565億円。騰落銘柄数は値上がり1020銘柄、値下がり750銘柄、変わらず63銘柄。

 市場からは「時間外の米株先物が安く、今晩の米株安への警戒感がある。日経平均は、基本的に上値が重く、10日のSQ(特別清算指数)算出に向けて3万2000円割れの可能性がある」(銀行系証券)との声が聞かれた。

 業種別では、中部電力<9502.T>、関西電力<9503.T>、東ガス<9531.T>などの電気ガス株が堅調。川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株も高い。明治HD<2269.T>、味の素<2802.T>、サントリBF<2587.T>などの食料品株や、三井不<8801.T>、三菱地所<8802.T>、東急不HD<3289.T>などの不動産株も買われた。住友ゴム<5110.T>、浜ゴム<5101.T>などのゴム製品株や、ダイキン<6367.T>、コマツ<6301.T>、クボタ<6326.T>などの機械株も値を上げた。

 半面、東京海上<8766.T>、第一生命HD<8750.T>などの保険株が軟調。HOYA<7741.T>、東精密<7729.T>などの精密株も安い。出光興産<5019.T>、コスモエネH<5021.T>などの石油石炭製品株や、日本紙<3863.T>、三菱紙<3864.T>などのパルプ・紙株もさえない。

 個別では、プロパティA<3464.T>がストップ高カイ気配となり、ブラザー<6448.T>、ティラド<7236.T>などの上げが目立つ。半面、スペース<9622.T>、LIFULL<2120.T>、ユナイテッドアローズ<7606.T>などが値下がり率上位。

提供:ウエルスアドバイザー社

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