日経平均は114円高と4日ぶり反発、終盤にかけ伸び悩む―上海・香港株安は重し=21日後場

 21日後場の日経平均株価は前週末比114円88銭高の3万1565円64銭と4日ぶりに反発。朝方は、買いが先行した。日経平均が前週1週間で1000円超安と今年最大の下げ幅となった反動で、自律反発狙いの買いが入った。ただ、前場中盤には先物主導で下げに転じる場面もあった。中国人民銀行は日本時間午前10時過ぎに最優遇貸出金利(LPR)1年物を0.10%引き下げると発表したが、小幅にとどまったこともあり、いったん売りで反応した。その後プラス圏に盛り返し、前引け近くには3万1758円70銭(同307円94銭高)まで上昇した。一巡後は買いが続かず、後場は上値が重く、終盤にかけて伸び悩んだ。中国・上海総合指数や香港ハンセン指数が軟調に推移し、重しとなった面もある。

 日経平均プラス寄与度では、ファーストリテ<9983.T>の44円弱を筆頭に東エレク<8035.T>が19円弱、ソフバンG<9984.T>が15円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、電気・ガス、鉱業、不動産、小売など25業種が値上がりし、保険、ゴム製品、機械など8業種が値下がりした。東証プライム銘柄の64.1%が上昇した。

 東証プライムの出来高は11億68万株、売買代金は2兆5854億円。騰落銘柄数は値上がり1177銘柄、値下がり587銘柄、変わらず70銘柄。

 市場からは「自律反発狙いの買いが一巡し、上げ幅を縮めてきた。短期筋が中心であり、買いの勢いが止まると売りに傾きやすい。とりあえず、経済シンポジウム『ジャクソンホール会議』(24-26日開催)を見極めるまでは、積極的な売買はしにくい」(中堅証券)との声が聞かれた。

 業種別では、東電力HD<9501.T>、東北電力<9506.T>、中国電力<9504.T>などの電気・ガス株が上昇。INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株や、住友不<8830.T>、菱地所<8802.T>、野村不HD<3231.T>などの不動産株も高い。三越伊勢丹<3099.T>、7&iHD<3382.T>、丸井G<8252.T>などの小売株や、エムスリー<2413.T>、セコム<9735.T>、OLC<4661.T>などのサービス株も堅調。ニコン<7731.T>、HOYA<7741.T>、セイコーG<8050.T>などの精密株や、住友倉<9303.T>、三菱倉<9301.T>、上組<9364.T>などの倉庫運輸関連株も買われた。

 半面、東京海上<8766.T>、かんぽ生命<7181.T>などの保険株が軟調。浜ゴム<5101.T>、住友ゴム<5110.T>などのゴム製品株も安く、ダイキン<6367.T>、SMC<6273.T>などの機械株も売られた。住友電工<5802.T>、フジクラ<5803.T>、UACJ<5741.T>などの非鉄金属株も値を下げた。

 個別では、河西工<7256.T>、テスHD<5074.T>、JSB<3480.T>などの上げが目立った。半面、宮越HD<6620.T>、日進工具<6157.T>、FUJIMI<5384.T>などが値下がり率上位。

(写真:123RF)

提供:ウエルスアドバイザー社

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