日経平均は55円高と続伸、米株高で買い先行も伸び悩む=29日前場

 29日前場の日経平均株価は前日比55円73銭高の3万2225円72銭と続伸。朝方は、買いが先行した。28日の米国株式市場では、追加利上げへの警戒が後退し、長期金利の上昇一服を支えに主要株価指数がそろって上昇。この流れを受け、株価指数先物買いを交えて日経平均は上げ幅を拡大し、前場の早い段階で3万2389円12銭(前日比219円13銭高)まで値を上げた。ただ、買いは続かず、一巡後は利益確定売りに伸び悩み、一時3万2186円57銭(同16円58銭高)まで押し戻された。その後の戻りは鈍く、前引けにかけて上値の重い動きとなった。

 日経平均プラス寄与度では、東エレク<8035.T>の19円弱を筆頭にダイキン<6367.T>が15円弱、ファストリテ<9983.T>が8円強と続いた。東証業種別株価指数(全33業種)では、電気・ガス、陸運、不動産、サービスなど22業種が値上がりし、銀行、鉱業、保険など11業種が値下がりした。東証プライム銘柄の55.9%が上昇した。

 東証プライムの出来高は6億4320万株、売買代金は1兆4798億円。騰落銘柄数は値上がり1026銘柄、値下がり730銘柄、変わらず79銘柄。

 市場からは「米株高をフォローに日経平均は前週末の下落分(662円安)をきのう、きょうで埋めた格好だが、買いは続かなかった。今週は31日に米7月PCE(個人消費支出)、週末には米8月雇用統計を控えており、結果を見極めるまでは手控え気分に傾きやすい」(国内投信)との声が聞かれた。

 業種別では、東電力HD<9501.T>、関西電<9503.T>、北海電<9509.T>などの電気・ガス株が堅調。JR西日本<9021.T>、小田急<9007.T>、京成<9009.T>などの陸運株や、三井不<8801.T>、菱地所<8802.T>、野村不HD<3231.T>などの不動産株も買われた。リクルートH<6098.T>、エムスリー<2413.T>、サイバー<4751.T>などのサービス株も値を上げた。サカタのタネ<1377.T>、雪国まいたけ<1375.T>などの水産・農林株や、東レ<3402.T>、帝人<3401.T>、ユニチカ<3103.T>などの繊維製品株も引き締まった。

 半面、りそなHD<8308.T>、みずほ<8411.T>、三住トラスト<8309.T>などの銀行株が軟調。INPEX<1605.T>、K&Oエナジ<1663.T>などの鉱業株もさえない。T&DHD<8795.T>、MS&AD<8725.T>、かんぽ生命<7181.T>などの保険株も売られ、三菱商<8058.T>、丸紅<8002.T>、伊藤忠<8001.T>などの卸売株も安い。

 個別では、ワタミ<7522.T>、河西工<7256.T>、ADワークス<2982.T>などが値上がり率上位。半面、gumi<3903.T>、大阪ソーダ<4046.T>、エンプラス<6961.T>などが値下がり率上位。

提供:ウエルスアドバイザー社

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