日経平均は336円高と4日ぶり大幅反発、米株高支援に切り返す=8日前場

株式

2024/3/8 11:51

 8日前場の日経平均株価は、前日比336円53銭高の3万9935円24銭と4日ぶりに大幅反発した。TOPIX(東証株価指数)は同16.08ポイント高の2734.62ポイントで引け、終値ベースの昨年来高値(2730.67ポイント)の水準を上回っている。

 この日は前日の米国株式の上昇を受けて、半導体関連株などに買いが先行した。ただ、為替が円高で推移していることなどから、前日の弱い動きの印象をぬぐい切れず、ほどなく一転して売りが優勢に。日経平均、TOPIXともマイナス圏に転じる場面があった。その後再浮上し、日経平均は午前11時ちょうどに前場高値の3万9951円59銭(前日比352円88銭高)を形成した。

 前日は日銀のマイナス金利政策解除への警戒感から先物主導で日経平均が大幅安となっていた。ただ、半導体関連の支柱の米エヌビディアが続騰したほか、S&P500指数が史上最高値を更新するなど、米市場の強さが日本株を支えた。半導体の買い一巡後も、銀行や建設株が幅広く上げるなど、根強い強気心理を映した。

 もっとも、年初来の急激な上昇を背景に、日経平均がいったん調整に向かうとみる向きもある。「3月18-19日に予定されている日本銀行の金融政策決定会合を前に、様子見姿勢が増しそうだ」(準大手証券)との声が聞かれた。

 前場の東証プライム市場の出来高は12億8243万株、売買代金は3兆7228億円となり、値上がり銘柄数が1141、値下がり銘柄数が469に。変わらずは44銘柄だった。

 業種別では、33業種のうち25業種が上昇し、8業種が下落した。マイナス金利政策解除への思惑でみずほ<8411.T>や千葉銀行<8331.T>などの銀行株が高く、株主還元策や新たな中期計画が意識される鹿島<1812.T>、大成建設<1801.T>、大林組<1802.T>などの建設株も買われた。保険や卸売、電気・ガスなども堅調。一方、京成<9009.T>を筆頭に陸運が安く、空運、海運も伸びず運輸セクターが軟調だ。

 個別では、大幸薬品<4574.T>、三井ES<7003.T>、日本コークス<3315.T>、筑波銀行<8338.T>、曙ブレーキ<7238.T>などが高い半面、クロスキャット<2307.T>、アイル<3854.T>、インソース<6200.T>、東建物<8804.T>、ツムラ<4540.T>などが売られている。

 なお、日経平均先物・オプション3月限SQ(特別清算指数)値の市場推計値は3万9863円92銭となった。

提供:ウエルスアドバイザー社

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ