<米国株情報>テスラは軟調、中国製EV関税率引き上げの影響限定的と

株式

2024/5/16 10:15

 バイデン米政権が中国からのEV(電気自動車)輸入車に対する関税率を現行の25%から4倍の100%に引き上げると14日に伝わり、これを受けてEV大手テスラ<TSLA>の株価は前日比で4%超上昇し、180ドル手前まで値を戻した。ただ、翌15日は2%安の173.99ドルと反落するなど上値の重い展開となった。

 中国製EVの輸入関税の引き上げは米国の自動車メーカーを保護する関税となり、特にテスラは国内EVシェアが約50%と大きいため、恩恵を最も強く受けるとの見方があった。ただ、経済情報専門サイトのマーケットウォッチによると、米国における中国製EVの販売実績はほぼゼロであり、今回の中国製EVへの関税率引き上げの影響はほとんどないという。

 そもそも、米国のEVは販売価格が1台当たり平均約4万3000ドルとなっており、25%の関税率で1台当たり1万ドル超という多額のコストとなっている。このため、中国の工場でEV生産しているスウェーデンのポールスター・オートモーティブなどを除くと、中国製のEVは米国内で売られていない。

 現時点で中国製EVに対し国境を閉鎖しているような状況にあり、関税率の100%への引き上げは、自動車産業が盛んで、米大統領戦で激戦州となっているミシガン州でのバイデン米大統領の支持獲得という政治的な側面があるようだ。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、

 SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、

 NYダウベア<2041.T>

提供:ウエルスアドバイザー社

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