<新興国eye>ツタヤブックストアがカンボジアに進出

新興国

2024/5/24 8:41

 5月9日、ツタヤブックス・マレーシアは、カンボジアに進出するため、カンボジアでデベロッパー事業やホテル事業などを展開するアーバン・リビング・ソリューションズとフランチャイズ包括契約を締結したと発表しました。なお、ツタヤブックス・マレーシアは、カルチュア・コンビニエンス・クラブと、双日<2768.T>の合弁会社です。

 カンボジア進出の第一歩として、2025年にカンボジアの首都プノンペンで「ツタヤブックストア」1号店をオープンするとしています。また、2034年までにカンボジアでツタヤブックストアを6店舗出店する計画とのことです。

 カンボジアは、リーマンショック以降GDP成長率は年約7%の安定した経済成長を続けています。2020年は新型コロナウイルスの影響を受けてマイナス成長になったもの、2021年および2022年についてはプラス成長となり、今後も高い経済成長が予測されています。このように大きく経済成長を遂げているカンボジアは、現在の人口約1720万人(2022年)から、2050年には約2025万人に増加するとも予測され、今後も大きな経済発展を遂げることが見込まれます。また、紙幣に日本国旗が印刷されるほどの親日国家であることも踏まえ、カンボジアへの進出を決定したとのことです。

 ツタヤブックス・マレーシアは、「ツタヤブックスストア」「蔦屋書店」を、台湾に11店舗、中国本土に12店舗、マレーシアに2店舗出店しています。今後はアジア太平洋地域におけるビジネスの強化を図る計画としています。

 同社では、「カンボジアの新たな書店の形を創出することにより、人々の暮らしを豊かにするライフスタイルの提案および文化の発展に貢献することを目指してまいります。」としています。

【筆者:鈴木博】

1959年東京生まれ。東京大学経済学部卒。82年から、政府系金融機関の海外経済協力基金(OECF)、国際協力銀行(JBIC)、国際協力機構(JICA)などで、政府開発援助(円借款)業務に長年携わる。2007年からカンボジア経済財政省・上席顧問エコノミスト。09年カンボジア政府よりサハメトレイ勲章受章。10年よりカンボジア総合研究所CEO/チーフエコノミストとして、カンボジアと日本企業のWin-Winを目指して経済調査、情報提供など行っている。

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提供:ウエルスアドバイザー社

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