香港前場:ハンセン2.0%安で3日ぶり反落、上海総合0.5%下落

サーチナ

中国株

2024/6/27 13:49

 27日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比368.92ポイント(2.04%)安の17721.01ポイントと3日ぶり、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が142.89ポイント(2.21%)安の6334.35ポイントと4日ぶりにそれぞれ反落した。売買代金は527億9190万香港ドルとなっている(26日の前場は480億950万香港ドル)。

 中国景気の先行き不安が投資家心理を冷やす流れ。寄り付き後に中国で公表された5月の工業企業利益は前年同月比で0.7%増にとどまり、4月の4.0%増から大幅に鈍化した。米中の指標発表がも気がかり。米国では27日に第1四半期の実質GDP(確報値)、28日に5月の米個人消費支出(PCE)物価指数、中国では30日に6月の製造業PMI(国家統計局などが集計)などが発表される。そのほか、11月の米大統領選に向け、候補者のバイデン米大統領とトランプ前大統領が27日、討論会に臨む予定だ。両者とも中国に対する強硬路線を取っているだけに、更なる圧力も警戒されている。指数は安く寄り付き、下げ幅を次第に拡大した。(亜州リサーチ編集部)

 ハンセン指数の構成銘柄では、スマートフォン大手の小米集団(シャオミ:1810/HK)が7.6%安、即席麺・飲料大手の康師傅HD(322/HK)が7.2%安、中国ミネラルウォーター最大手の農夫山泉(9633/HK)が6.5%安と下げが目立った。

 セクター別では、食品飲料や家電、スポーツ用品など消費が安い。上記した康師傅や農夫山泉のほか、中国蒙牛乳業(2319/HK)が3.1%、海信家電集団(921/HK)が10.8%、海爾智家(6690/HK)が5.6%、中国動向(3818/HK)が4.5%、李寧(2331/HK)が3.0%ずつ下落した。

 半導体セクターもさえない。晶門半導体(2878/HK)が4.3%安、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)と上海復旦微電子集団(1385/HK)がそろって2.8%安、華虹半導体(1347/HK)が2.6%安で引けた。

 医薬セクターも売られる。薬明生物技術(2269/HK)が4.4%安、百済神州(6160/HK)が3.7%安、無錫薬明康徳新薬開発(2359/HK)が3.4%安、中国神威薬業集団(2877/HK)が2.4%安で前場取引を終えた。

 一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.51%安の2957.39ポイントで前場の取引を終了した。消費関連株が安い。医薬株、素材株、ハイテク株、不動産株、軍事関連株、海運株、インフラ関連株なども売られた。半面、銀行株は高い。公益株も買われた。

(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)(写真:123RF)

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