バフェット氏、「米ウェルズ・ファーゴ次期CEOはウォール街以外から」

米国株式

2019/4/9 10:22

 著名投資家ウォーレン・バフェット氏が米金融4位のウェルズ・ファーゴ<WFC>の次期CEO(最高経営責任者)に、ウォール街出身者、特に米金融大手JPモルガン・チェース<JPM>や米証券大手ゴールドマン・サックス<GS>の出身者の就任に反対する意向を示した。7日、英紙フィナンシャル・タイムズのインタビューに答えた。バフェット氏が代表を務める投資会社バークシャー・ハサウェイ<BRK.B>はウェルズ・ファーゴの大株主。

 ウェルズ・ファーゴは前CEOであるティム・スローン氏が3月28日に電撃辞任し、暫定CEOとしてゼネラル・カウンセル(法務担当役員)のアレン・パーカー氏が就任した。ただ、取締役会は今後、正式に新CEOを外部から起用する方向で候補者の選定作業に入っている。

 バフェット氏は反対理由として、JPモルガンやゴールドマンの出身者がトップに就任すれば、16年9月に発覚した150万件もの架空口座の不正開設などウェルズ・ファーゴの過去のスキャンダルをきっかけに、ウェルズ・ファーゴに批判的な議会から徹底的に追求されることになり、「スマートではない」と述べている。

 このスキャンダルはウェルズ・ファーゴの行員が売上目標を達成することによってボーナスを獲得しようと、過去5年間にわたって顧客の了解を得ずに150万件超もの架空口座を不正に開設し、クレジットカードも56万枚も不正に発行していたもの。ウェルズ・ファーゴは不正行為に関与した行員5300人を解雇し、CFPB(米消費者金融保護局)との間で1億8500万ドルの罰金と、手数料を不正に徴収された顧客に500万ドルを返還することで合意している。

 また、ウェルズ・ファーゴは18年4月、米通貨監督庁(OCC)と米消費者金融保護局(CFPB)の金融監督当局に対し、17年7月に発覚した自動車ローン契約者への自動車保険料の不正徴収や、同9月に発覚した住宅ローン契約者への約定金利の有効期限延長料の不正請求など一連のずさんなリスク管理体制への調査に終止符を打つため、それぞれ5億ドルずつ計10億ドルの和解金を支払うことで合意している。

<関連銘柄>

 NASD投信<1545>、NYダウ投信<1546>、上場米国<1547>、

 SPD500<1557>、NYダウ<1679>、NYダウブル<2040>、

 NYダウベア<2041>

(イメージ写真提供:123RF)

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