<相場の読み筋>4月11日

2019/4/11 7:31

 10日の米国株式は、NYダウが前日比6.58ドル高の2万6157.16ドルと3日ぶりに小反発、ナスダック総合指数が同54.966ポイント高の7964.244ポイントと反発して取引を終了した。出来高概算はニューヨーク市場が7億4428万株、ナスダック市場が23億673万株だった。手掛かり材料難で、米欧による貿易摩擦の激化も警戒されるなか、3月FOMC(米連邦公開市場委員会)議事要旨で、参加者が利上げを忍耐強く判断するとしたことから、利上げへの懸念が後退した。3月米消費者物価指数で、エネルギーと食料品を除いたコア指数が前月比0.1%増となり、市場予想平均の同0.2%増に届かなかったが、反応は限られた。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数では、アップルやアマゾン・ドット・コム、マイクロソフトなどが堅調で、同指数の上昇を支えた。

 11日の東京株式は、弱含みの展開となりそうだ。現地10日の米国株式は反発したものの、手掛かり材料に乏しいなか、日本時間の午前10時30分には中国で3月消費者物価・生産者物価が発表されることもあり、上海株式の反応をみたいとして、模様眺めムードが広がりそう。為替相場は、ドル・円が1ドル=110円台の後半(10日終値は111円18-19銭)と円高に振れる一方、ユーロ・円が1ユーロ=125円台の前半(同125円25-29銭)と小動き。対ドルでの円高の動きを警戒し、輸出関連銘柄は軟調な展開を強いられる場面も想定される。10日のADR(米国預託証券)は円換算値で、コマツ<6301.T>、東芝<6502.T>、三住トラスト<8309.T>などが、10日の東京終値に比べ安い。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、10日の大阪取引所終値比55円安の2万1645円だった。

(イメージ写真提供:123RF)

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