<相場の読み筋>3月12日

2020/3/12 7:33

 11日の米国株式は、大幅に反落した。NYダウが前日比1464.94ドル安の2万3553.22ドル、ナスダック総合指数が同392.202ポイント安の7952.051ポイントで取引を終了。出来高概算は、ニューヨーク市場が17億6170万株、ナスダック市場が42億2424万株だった。トランプ米大統領は、大規模な経済対策を打ち出しているが、議会との対立から成立には不透明感があり、売り圧力が優勢となった。また、WHO(世界保健機関)が新型肺炎について「パンデミック(世界的大流行)」の状況にあると表明したこともあり、NYダウは一時、1680ドルを超える下げを見せる場面もあった。同採用の全30銘柄が下落し、ボーイングやダウ(旧ダウ・デュポン)、ユナイテッド・テクノロジーズなどが値下がり率の上位に入っている。

 12日の東京株式は続落後、弱い動きが続きそうだ。きのう11日の日経平均株価は、終値ベースで19年1月4日の昨年来安値(1万9561円)を割り込んでいる。現地11日の米国株式が大幅に反落した動きも重なり、下落基調の展開を強いられそう。為替相場は、ドル・円が1ドル=104円台の半ば(11日終値は105円01-04銭)、ユーロ・円が1ユーロ=117円台の半ば(同118円97銭-119円01銭)と円高方向に振れている。輸出関連銘柄を中心にさえない動きが見込まれる。また、あす13日には、株価指数先物3月限のSQ(特別清算指数)値の算出を控えることから、思惑的な売買には注意したい。11日のADR(米国預託証券)は円換算値で、武田薬<4502.T>、ファナック<6954.T>、三菱UFJ<8306.T>などが、11日の東京終値に比べ安い。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、11日の大阪取引所終値比205円安の1万9165円だった。

(イメージ写真提供:123RF)

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