<相場の読み筋>4月30日

2020/4/30 7:41

 29日の米国株式は、大幅反発した。NYダウが前日比532.31ドル高の2万4633.86ドル、ナスダック総合指数が同306.979ポイント高の8914.710ポイントで取引を終了。出来高概算は、NY市場が12億1939万株、ナスダック市場が42億549万株だった。米ギリアド・サイエンシズは29日、新型コロナウイルス感染症の治療薬として治験が行われている抗ウイルス薬「レムデシビル」について、有効性を示したと発表。治療薬として認可される期待感が高まり、早期の経済活動の正常化につながるとの見方から、大幅高につながった。朝方、米商務省が発表した米1-3月の実質GDP(国内総生産)は、年率換算で前期比4.8%減で、市場予想平均の同4.0%減よりも悪かったが、反応は限られた。NYダウ採用銘柄では、アメリカン・エキスプレスやビザ、ボーイングなどが値上がり率の上位に入っている。

 30日の東京株式は反発後、上値を試す場面もありそう。現地29日の米国株高を受け、シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、28日大阪取引所終値比590円高の2万400円だった。朝方から、株価指数先物を中心に買い戻す動きが先行し、同清算値にサヤ寄せする動きが強まるとみられる。取引時間中としては3月9日以来の2万円台回復で、投資家心理の好転が期待され、堅調な展開となりそうだ。ただ、為替相場は、ドル・円が1ドル=106円台の半ば(28日終値は107円07-08円)、ユーロ・円が1ユーロ=115円台の後半(同116円05-09銭)と円高方向に振れていることには、注意したい。29日のADR(米国預託証券)は円換算値で、コマツ<6301.T>、ファナック<6954.T>、TDK<6762.T>などを中心に、28日の東京終値に比べ全面高だった。

(イメージ写真提供:123RF)

関連記事

  • 鍋島高明のアマチュア相場師列伝:久原房之助

    コラム

    2020/4/29 15:00

     怪物久原房之助はかつて三井銀行の営業部長・池田成彬(のちに日銀総裁、大蔵大臣)に銅相場の波動について「5年に1度くらいの周期で動き、下向きの時に設備に金をかけ、上向きの時掘り出す」などと講釈して、池・・・…続き

    Web相場師列伝.jpg
  • アンリツ、押し目買い意欲大

    ニュース

    5G

    2020/4/28 17:30

     5G関連の計測器メーカーのアンリツ(6754)が、安寄り後に切り返した。1~3月の受注が伸び悩み嫌気売りを浴びたものの、期待の強さを背景に押し目買いが膨らんだ。コロナ・ショック前に付けた高値(225・・・…続き

    1
  • イビデン、強気計画で急騰

    ニュース

    2020/4/28 17:30

     半導体パッケージのイビデン(4062)が急伸し、前日比18.4%高の2895円を付けた。今2021年3月期の業績予想の増益幅が市場期待を上回り、好感買いを集めた。 27日に前期決算を発表。連結営業利・・・…続き

    1
  • コロナ感染減 ―ブライダル株人気化

     東京都など日本で新型コロナウイルスに感染する人の数がピークアウトの様相を呈したことを受け、28日の株式市場では自粛の反動が期待されるブライダルやレジャー関連株が買われた。感染者数の推移とともに、物色・・・…続き

    x

マーケット情報

▲ページTOPへ