米2月S&PコアロジックCS住宅価格指数は前年比4.2%上昇―新型コロナの影響は3月に
<チェックポイント>
●20都市圏、前年比3.5%上昇―市場予想には届かず
●20都市圏、フェニックスとシアトル、タンパ、シャーロットが大幅上昇
●10都市圏、前年比2.9%上昇―1月から伸び加速
米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が28日発表した米2月S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数(季節調整前)は、一戸建て中古住宅の価格動向を示す総合指数である全米住宅価格指数が前月比0.4%上昇の213.16と、1月の同横ばいから伸びが大幅に加速した。季節要因を無視できる前年比も4.2%上昇と、1月の同3.9%上昇を上回った。
市場の関心が高い主要20都市圏の価格指数(季節調整前)は前月比0.5%上昇の219.75と、1月の横ばいから急加速した。前年比は3.5%上昇と、1月の3.1%上昇を上回ったが、市場予想の3.7%上昇には届かなかった。
都市別では、20都市のうち、西部と南部で顕著な伸びとなった。フェニックスは前年比7.5%上昇と、最も高い伸びを示し9カ月連続でトップ。次いで、シアトルが同6%上昇、タンパとシャーロットがともに同5.2%上昇となっている。そのほか、ミネアポリスが同5%上昇、ボストンとポートランドがいずれも同4.9%上昇、アトランタが同4.6%上昇など。
S&P500指数を運営している米S&Pダウジョーンズ・インデックスのマネージング・ディレクター兼指数管理担当責任者であるクレイグ・ラザラ氏は、今回の統計結果について、「19年の住宅価格の上昇トレンドが2月に入っても続いた」とした上で、「2月のデータは中国で発生した新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミック(感染症の世界流行)や感染拡大防止の経済抑制の悪影響が反映されていないが、3月統計以降から悪影響が及んでくる可能性がある」と今後のデータを注視する必要性を説いている。
一方、主要10都市圏の価格指数(季節調整前)は前月比0.4%上昇の232.33と、1月の同0.1%低下から上昇に転じた。前年比も2.9%上昇と、1月の2.6%上昇から伸びが一段と加速した。
<関連銘柄>
NASD投信<1545.T>、NYダウ投信<1546.T>、上場米国<1547.T>、
SPD500<1557.T>、NYダウ<1679.T>、NYダウブル<2040.T>、
NYダウベア<2041.T>
提供:モーニングスター社
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