<新興国eye>前週の上海総合指数、米中緊張の高まりで2週続落=BRICs市況

新興国

2020/7/27 10:15

 前週(20-24日)の中国株式市場は主要指標である上海総合指数が週間ベースで24日終値が17日終値比0.54%安の3196.77となり、2週続落した。

 週明け20日は指数が続伸し、22日まで4営業日続伸した。

 週前半は、中国銀行保険監督管理委員会(CBIRC)が前週末、長期資金を市場に呼び込むため、保険会社の株式投資上限を前四半期末の総資産の45%まで引き上げる方針を示したことや、当局が証券会社や投資信託会社のM&A(企業の買収・合併)を奨励しているとの一部報道を受け、金融株が買われ、上げを主導した。その後も新型コロナワクチンの実用化期待で医薬品株が買われたほか、EU(欧州連合)サミットで7500億ユーロの復興基金と21-27年の7年間のEU中期予算が承認されたことが好感され、一段と買いが優勢となった。

 23日は5営業日ぶりに反落し、週末24日は続落した。

 週後半は、米政府がテキサス州ヒューストンにある中国領事館の閉鎖を命じたことや、サイバー攻撃容疑で中国人2人を起訴したことを受け、米中緊張が高まり、利益確定売りが優勢となった。その後、中国外務省が対米報復措置として、四川省成都にある米国総領事館の閉鎖を命じたことから米中緊張が一段と高まり、売りが広がった。

 今週(27-31日)の株式市場は、引き続き新型コロナの感染再拡大や世界経済の動向、香港問題や米国内でのスパイ容疑などを巡る米中緊張、海外の金融市場の動向、株価支援・景気対策、人民元相場、原油などのコモディティ(国際相場商品)相場などが注目される。主な経済指標の発表の予定は27日の6月鉱工業利益や31日の7月中国製造業PMI(購買担当者景気指数)など。

<関連銘柄>

 上証50連動<1309.T>、上場パンダ<1322.T>、上場チャイナ<1548.T>、

 H株ブル<1572.T>、H株ベア<1573.T>、中国A300<1575.T>、

 南方A50<1576.T>、iSエマジン<1582.T>

提供:モーニングスター社

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