日経平均は152円高と3日続伸、7カ月ぶり2万3500円回復、ソフバンGの指数寄与大=14日後場

 14日後場の日経平均株価は前週末比152円81銭高の2万3559円30銭と3営業日続伸。2月17日以来ほぼ7カ月ぶりに2万3500円台を回復した。

 朝方は、買いが先行した。11日の米国株式は高安まちまちながら、日本時間14日の時間外取引で米ダウ先物、ナスダック100指数先物ともに上昇。英製薬大手アストラゼネカが現地12日、中断していた英国での新型コロナウイルスワクチンの臨床試験を再開したと発表し、上海株や香港株の上げも支えとなり、前場終盤には2万3582円21銭(前週末比175円72銭高)まで上げ幅を拡大した。その後、上値が重くなる場面もあったが、大引けにかけては高値圏で推移した。個別では、傘下の英半導体設計アームの全株式売却を発表したソフバンG<9984.T>が急騰し、指数に大きく寄与(プラス113円)した。

 東証1部の出来高は11億7631万株、売買代金は2兆1982億円。騰落銘柄数は値上がり1619銘柄、値下がり471銘柄、変わらず83銘柄。

 市場からは「菅官房長官の総理総裁は織り込んだが、その後の政策への期待がある。日経平均はソフバンG主導で上昇しているが、2万4000円が意識されつつある。ただ、上値を試すには材料的な後押しが欲しい」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、王子HD<3861.T>、レンゴー<3941.T>などのパルプ紙株や、住友電工<5802.T>、住友鉱<5713.T>などの非鉄金属株が堅調。東京海上<8766.T>、T&DHD<8795.T>などの保険株も高い。洋缶HD<5901.T>、LIXILG<5938.T>などの金属製品株や、大成建設<1801.T>、清水建設<1803.T>などの建設株も買われた。TOYO<5105.T>、ブリヂス<5108.T>などのゴム製品株や、東電力HD<9501.T>、Jパワー<9513.T>などの電気ガス株も値を上げた。

 半面、川崎汽<9107.T>、商船三井<9104.T>、郵船<9101.T>などの海運株が下落。JPX<8697.T>、三菱Uリース<8593.T>などのその他金融株も安い。野村<8604.T>、SBI<8473.T>などの証券商品先物株もさえない。

 個別では、フリービット<3843.T>、ダイヤHD<6699.T>、ショーケース<3909.T>がストップ高となり、福島銀行<8562.T>、ヤーマン<6630.T>、日シス技術<4323.T>などの上げも目立った。半面、プロレドP<7034.T>、シルバライフ<9262.T>、KNTCT<9726.T>、Hamee<3134.T>、カワタ<6292.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、30業種が上昇した。

(写真:123RF)

提供:モーニングスター社

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