<相場の読み筋>11月17日

2020/11/17 7:33

 16日の米国株式は、続伸した。NYダウが前週末比470.63ドル高の2万9950.44ドル、ナスダック総合指数が同94.843ポイント高の1万1924.129ポイントで取引を終了。NYダウは、2月12日に付けた終値ベースの史上最高値(2万9551.42ドル)を更新した。出来高概算は、NY市場が10億8447万株、ナスダック市場が41億8800万株。

 米バイオテクノロジー企業モデルナ<MRNA>は16日、新型コロナワクチンの臨床試験の初期データで、投与者の94.5%で有効性が示され、数週間のうちにFDA(米食品医薬品局)に緊急使用許可の申請を行うと発表。前週には、ファイザー<PFE>が高い有効性を示すワクチンの開発に成功したことを明らかにしている。複数のワクチンの実用化期待から、新型コロナウイルス感染症の経済への影響を警戒する動きが後退し、株高につながった。NYダウ採用銘柄では、ボーイング<BA>やシェブロン<CVX>、ウォルト・ディズニー<DIS>などが、値上がり率の上位に入っている。

 17日の東京株式は、続伸後も堅調な展開が続きそうだ。きのう16日の強い動きに加え、現地16日の米国株式市場で、NYダウが9が月ぶりに史上最高値を更新したことも追い風に、買い優勢のスタートが見込まれる。心理的なフシ目の2万6000円を上抜ける場面も想定される。ただ、買い一巡後は、急ピッチの上昇を続けている反動から、利益確定売りに押されることにも注意したい。為替相場は、ドル・円が1ドル=104円台の半ば(16日終値は104円44-46銭)、ユーロ・円が1ユーロ=123円台の後半(同123円82-86銭)と小動き。16日のADR(米国預託証券)は円換算値で、パナソニック<6752.T>、三菱UFJ<8306.T>、JAL<9201.T>などが、16日の東京終値に比べ高い。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、16日の大阪取引所終値比185円高の2万6175円だった。

(イメージ写真提供:123RF)

関連記事

マーケット情報

▲ページTOPへ