ブラックロックのESG評価でメガトレンドアクティブシリーズGRANNEXT、三菱UFJ国際が1月設定

投信

2020/12/15 7:51

 三菱UFJ国際投信は、メガトレンドといえる複数の長期的テーマの中から機動的に投資テーマを選んで投資ができる「GRAN NEXT」シリーズ6ファンドを新規設定する。実質的な運用を担うのはブラックロックグループで、同グループのESGアプローチを組み込んでポートフォリオ構築を行う。投資テーマは、「エネルギー」「テクノロジー」「フード」「ヘルスサイエンス」「モビリティ」の5つ。マネープールファンドを1本用意した6ファンド間でスイッチングができる。設定は2021年1月19日で、12月28日から当初募集が始まる。販売会社は三菱UFJモルガン・スタンレー証券。

 2020年の大ヒット商品は、7月に設定された「グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド<愛称:未来の世界(ESG)>」(アセットマネジメントOne)で、当初設定額が3800億円を超え、12月までに純資産残高が8000億円を超えた。このファンドは群を抜いて大きなファンドになったが、野村アセットマネジメントが8月に設定したESG投資ファンド「野村ブラックロック循環経済関連株投信(愛称:ザ・サーキュラー)」もAコース(米ドル売り・円買い)とBコース(為替ヘッジなし)の合計で780億円を超える大型設定になった。このファンドも合計純資産残高が12月までに1200億円を超えている。

 新ファンド「GRAN NEXT」シリーズは、今年国内でブレイクした新ジャンルである「ESG投資」を、世界最大級の運用会社で国内での人気もあるブラックロックグループが実質的な運用を行うファンドとして注目される。しかも、2020年の市場を席巻した「テクノロジー」「モビリティ」「ヘルスサイエンス」など、大きな投資テーマが揃っている。さらに、「エネルギー」で投資する企業群は「サステナブル・エナジー」といわれる再生可能エネルギー、代替燃料、エネルギー貯蔵など新しいエネルギー事業に関係のある分野の企業になる。また、「フード」は食品の加工・流通・技術など食品関連や種子などの農業関連の企業に投資する。いずれも、SDGs(持続可能な開発目標)の実現に向けて世界が取り組む変革の一翼を担う大テーマだ。

 これらのテーマは、国連が定めた2030年を目標とした「飢餓をゼロに」「全ての人に健康と福祉を」「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」「気候変動に具体的な対策を」などSDGsの目標達成に向けた取り組みに呼応し、世界中が取り組んでいる大きな流れだ。今でこそ、新型コロナの克服が目の前の課題になっているが、コロナワクチンの普及が進んで、コロナ抑え込みが確認できれば、大きな投資案件や目覚ましい新技術の発表などで、話題を集めることが期待される。「GRAN NEXT」をESG関連の新しいシリーズとして注目したい。

提供:モーニングスター社

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