<青天を衝く飛躍株>テレワーク相場は第2ラウンドへ

株式

2021/4/20 15:18

 昨年の新型コロナ下の反転相場初期には、ブイキューブ<3681.T>、サイボウズ(CYBOZU)<4776.T>、ソリトンシステムズ<3040.T>、アセンテック<3565.T>、Chatwork<4448.T>など、テレワーク関連株が先行して物色された。その後、これらの銘柄は昨秋に高値を付けた後、長い調整を強いられた。

<ソリトンに注目、行政ニーズ旺盛>

 しかし、全体相場の底上げが達成された今、その相対的な割安感やチャート形状からテレワーク相場の第2ラウンドが始まろうとしている。そこで今回は、有望株の筆頭格としてソリトンを取り上げたい。

 同社は20年12月期連結の営業利益18億6600万円(前々期比72.7%増)、純利益14億8300万円(同2.2倍)に膨らみ、今期は営業利益22億円(前期比17.9%増)、純利益15億円(同1.1%増)を見込む。この見通しはかなり保守的だろう。

 なぜなら、マーケットではテレワーク需要が一服したとみる向きがある半面、実は定着した多くの企業から、現状のシステムをもっと改善したいという引き合いが多いためだ。それに加えて、国の方針に沿って、今年から地方自治体のテレワーク需要が急拡大し始めている。行政ニーズはまだ初動であり、好環境が数年単位で続くと考えられる

 また、同社には建設現場の遠隔操作、医療現場の遠隔手術、小型電気自動車の遠隔監視などのリモートシステムを手掛け、NTTドコモとは映像システムで提携している。いずれも新常態や5G普及を背景に伸び代が大きいビジネスだ。

<機動的な資本政策も評価>

 潤沢なキャッシュを生かし、最近では機動的な資本政策を取っている。自己株式立会外買い付けにより昨年12月21日に38万株(自己株式を除く発行済み株式数の2.0%)、3月29日に7万株(同0.4%)を取得した。必要があれば今後も買い付けを行う方針だとしている。

 株価は昨年10月15日の高値2302円から長らく調整を続けてきたが、今年3月5日の安値1555円と25日の1581円でダブルボトムを形成、上昇トレンドに転じたばかり。今期第1四半期決算は5月10日を予定する。現在の株価は1800円前後。決算を機に水準訂正と高値奪回が期待されるところだ。

提供:モーニングスター社

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