(再送)日経平均は160円高と3日続伸、2万9500円を回復、買い一巡後は伸び悩む=10日後場

 10日後場の日経平均株価は前週末比160円52銭高の2万9518円34銭と3営業日続伸。心理的なフシ目となる2万9500円を回復し、4月19日(終値2万9685円37銭)以来の高値水準となった。朝方は、買いが先行した。米4月雇用統計の結果を受け、米金融緩和が継続するとの見方から、前週末の米国株式が上昇し、支えとなった。寄り付き直後に小安くなる場面もあったが、すかさず切り返した。時間外取引の米株価指数先物高も後押しし、株価指数先物買いを交えて上げ幅を広げ、一時2万9685円41銭(前週末比327円59銭高)まで上昇した。一巡後は利益確定売りに伸び悩み、大引けにかけては2万9500円近辺でもみ合った。主要企業の決算発表が続き、結果を見極めたとの空気もあり、手控え気分が強まった。

 東証1部の出来高は11億2670万株、売買代金は2兆4641億円。騰落銘柄数は値上がり1482銘柄、値下がり614銘柄、変わらず95銘柄。

 市場からは「米金融緩和が続く米株高に連動したが、短期筋の関与が強い。今週末に決算ピーク迎えるなか、基本的には個別物色が中心になる」(準大手証券)との声が聞かれた。

 業種別では、日本製鉄<5401.T>、JFE<5411.T>、神戸鋼<5406.T>など鉄鋼株が上昇。ENEOS<5020.T>、コスモエネH<5021.T>、出光興産<5019.T>などの石油石炭製品株や、住友鉱<5713.T>、三菱マテリアル<5711.T>などの非鉄金属株も高い。任天堂<7974.T>、ヤマハ<7951.T>、アシックス<7936.T>などのその他製品株も堅調。王子HD<3861.T>、日本紙<3863.T>などのパルプ紙株や、INPEX<1605.T>、石油資源<1662.T>などの鉱業株も引き締まった。第一三共<4568.T>、塩野義薬<4507.T>、アステラス薬<4503.T>などの医薬品株も買われ、三菱重工<7011.T>、ダイキン<6367.T>などの機械株も値を上げた。

 半面、川崎汽<9107.T>、郵船<9101.T>、商船三井<9104.T>などの海運株が下落。ファストリテ<9983.T>、7&iHD<3382.T>などの小売株も軟調。SUMCO<3436.T>、リンナイ<5947.T>などの金属製品株も売られ、ANA<9202.T>、JAL<9201.T>などの空運株もさえない。

 個別では、フルサト<8087.T>、ローランド<7944.T>がストップ高となり、ホクシン<7897.T>、冶金工<5480.T>、EPS<4282.T>などの上げも目立った。半面、メディシス<4350.T>、大幸薬品<4574.T>、スクロール<8005.T>、エイチーム<3662.T>、DeNA<2432.T>などの下げが目立った。なお、東証業種別株価指数は全33業種中、27業種が上昇した。

提供:モーニングスター社

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